-20年愛- 2006年春　変化

-20年愛- 2006年春　変化

子供はいらない
50まで二人で働いて
退職したら、海辺に家でも建てて住もうよ。

と
そんな約束をして結婚をした

結婚した時はそれでいいと思っていた。

でも気づけば、
30歳を過ぎて
自分自身の賞味期限のようなものを
感じて、子供が欲しくなった。
母親になりたくなった。

思い切って主人にその話をしたら
顔は曇り、嫌悪感を示した。
今までのような贅沢な暮らしができなくなる、時間に自由もない、ましてや
50で退職もできなくなるから
人生設計が変わってくるよね？と

確かに主人の言う通りだった。
約束が違うと言われればそれまで。

だけど、日々の生活の中で
独身の頃になかった
生きていくうえでの責任や常識
が身につき、子供を作らないことが
とても我がままな事に思え始めていた。

子供のいらない主人
子供が欲しい私

いつか彼に別れを告げた時
価値観が違うと感じた。

今もまたその価値観の違いが
自分に覆い被さる。

価値観ってなんだろう。

written by Sky