前向いて、笑って

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高校3年生の時、大学受験を終えた私は家の近くのお店でアルバイトを始めました。店長の方から、私と同じ歳の男の子がいると知らされていましたが、保育園から中学まで一緒だけどあまり仲良くなかったので少し気まずく思いました。
初めて彼と一緒にシフトに入った時、私はこの人を好きになると直感しました。それが現実になるまで時間はかかりませんでした。
私の記憶の彼は背が低くいじられキャラでしたが、今の私の前にいる彼は背が高く落ち着いた大人の男の人でした。それから彼と連絡を取るようになりました。彼は大学受験を控えていたので、1日一通の画面いっぱいのLINEと、息抜きの勉強会に公園でキャッチボールしたりバスケしたり、ひたすらお喋りしたり。いつの間にか私は彼に強く惹かれてました。

彼の受験は失敗しました。浪人を選んだ彼は一年必死に勉強し、見事第一志望に合格しました。
その大学は遠く、最後に会った時に私は気持ちを伝えました。泣きながら話す私を抱きしめて彼はずっと「前向いて、笑って」と言ってました。彼は最後まで優しかったです。
そして彼は旅立ち、音信不通になりました。
凄く好きでした。連絡取れなくてもずっと。
あの日から2年、ようやく私は別の人と一緒に歩むことにしました。今の彼は彼を引きずってる私も含めて愛してくれます。やっと、彼との約束を守れました。

written by みぃ

エピソード投稿者

みぃ

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