中2の春でした。私は前期に同じ委員会の男の子の笑顔に一目惚れしてしまいました。彼はサッカー部でそこそこにモテる子でした。彼と委員会の仕事で放課後残る日はとても楽しくてずっと仕事をしていたいくらいでした。委員会がきっかけで私達はクラスの中でも「お前らお似合いだよ」と言われるくらいとても仲が良かったです。ですが夏休みにも特に遊びに行くことはなくLINEなどをするだけでした。
そして秋になり、後期委員会を決める時が来ました。私は引き続き保健委員会に入りましたが彼はずっと言っていた福島に2泊3日で行くスキー実習の実行委員会に入りました。委員会は違くなってしまいましたが、その後もとても仲が良く休み時間もよく2人で色んな話をしていました。
10月頃になると、スキー実習のバス席決めがありました。夏明けに引っ越してきた女の子がいてその子が1人になってしまうのは可哀想だったので私が1人席になることになり、席に名前を書いていると隣に彼が来てくれて名前を書き始め、私達は席が隣同士になりました。私は最初戸惑いましたがそのスキー実習がある2月をとても楽しみにしていました。しかし、それがきっかけで彼と同じ委員会に入っている女の子(kちゃん)が私が彼と仲良いことが気に食わなかったらしく必要以上に彼に付きまとい始めました。kちゃんと彼は席が近くで休み時間になるとすぐ彼の方を向きいきなり、彼の手を握って話しかけたり彼の筆箱を奪い勝手に交換して使い始めたりして、私が入る隙などありませんでした。クラスの子からは「止めなくていいのかよ、さすがにやばいだろ」と言われましたが付き合ってるわけでもなかったので何も言わず私は彼と段々と疎遠になってしまいそのまま冬休みになってしまいました。冬休みはほとんどLINEもせずただ毎日がすぎていくだけでした。
冬休みが明けてもクラスでkちゃんと彼はずっと一緒にいました。スキー実習も、もう目前となって隣の席気まずいなと思ってたある日。
彼からのLINEが来ました。恐る恐る見てみるとそこには「ねぇ最近冷たくない?寂しいんだけど俺何かした?」と。私は嬉しさの反面そんなん私もだわとちょっとした怒りも生まれました。しかしそのLINEのおかげもありスキー実習バスはとても楽しいものになりました。スキー実習中にも彼とkちゃんはずっと一緒にいましたがLINEの言葉もあり辛かったけどそこまで気にならなくなりました。今では青春だなぁと感じるいい思い出です。
そしてクラス解散が目前となった3月。クラスで男女の仲いい子達での集まりがありました。もちろん、彼も私もその集まりに参加しました。夜ご飯行く予定でしたがその前にだいぶ時間があったので映画を見ることになりました。映画もみてご飯も食べてその日はとても楽しくて充実した1日でした。そしてクラスが解散し本格的に受験になる前の最後の長い休み、春休みになりました。私は来年は他クラスになってしまうだろうしと思い半分彼のことを諦め始めていました。すると3月の下旬。彼からLINEが届きました。「よかったら一緒に映画行きませんか?」と。私はとても嬉しくて即返事をしました。誘ってくれた映画は私が集まりの時に行った映画館に張り出されてた有名アニメの最新作でした。私はこのアニメが大好きで「見たいなぁ」とその時呟いたものでした。小さい声だったので誰にも聞かれてないと思っていたので、聞いていてくれたんだという嬉しさも込み上げてきました。そのお誘いがきっかけで中3になってからも何度か遊びに行きました。ですがそれ以上の関係になることはありませんでした。
彼も2年の初めの方から私の事を好きでいてくれたとあとから聞きました。高2になった私ですが、今思えば両片想いだったならクラスのみんなからお似合いだよと言われた時、映画に誘ってくれた時に私が勇気をだして"好き"と伝えていれば何か変わっていたかもしれない。そう思う時もあります。ですが彼との思い出は私の青春の1ページであり、私の中学校生活をカラフルなものに変えてくれた大切な思い出です。彼との出会いがあったからこそ私が今の恋愛に前向きでいられると思っています。彼も含めた7人グループで毎年夏に花火をしています。2人で花火大会に行ってみたかったなぁと思っていたことを今では花火をみんなでする度懐かしく思います。たまに朝駅で彼と会ったりして話しますがそれはもう「好きな人」としてではなく、「良き友」として。高校卒業しても大人になってもずっとその仲のいい7人で花火をしたい。遊びたい。会いたい。そうすれば彼とも毎年会えるし彼との素敵な思い出を細かく思い出して儚く、そして綺麗に散った私の青春を大人になっても感じたい。そう強く願っています。
最後まで読んでくださった皆様ありがとうございます。こんなに長いのに皆様に読んでいただけて本当に嬉しく思います。話せる恋エピはこれくらいしかないのでこれっきりの投稿になってしまいますがこの話を読んでくださった皆様の恋愛へ少しでも勇気になって貰えたら幸いです。読んでくださりありがとうございました。
written by きぃ
Sponsored Link