最初で最後の青春

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高校の入学式。ドキドキしながら先輩方との交流会に出席。(人見知りしちゃうし、早く終わらないかな…。)そう思っていたそのとき、「遅れてごめん!」と教室入ってきた1人の先輩がいた。キラキラしていてその瞬間がスローモーションに見えた。そう、一目惚れでした。
 先輩とはまったく接点がなく廊下ですれちがっただけで、幸せでたまらなかったし、体育祭でリレーを走る姿をみてときめくだけで精一杯だった。
 月日は流れ、相変わらず名前も知られてないし、声もよく知らないけど大好きでたまらない先輩の卒業を前日にひかえた放課後。渡せるかわからないけど想いをたくした手紙を持って先輩の教室に行ってみた。するとそこには先輩の姿が!勇気を出して手紙を渡し、「第二ボタンください!」と言ってみた。すると「卒業式の後、教室行くね!」と言われた。初めて先輩の瞳に映る自分を見れた翌日、ドキドキしながら卒業式のあと教室で待っているとほんとうに先輩がきて、手紙をくれた。「僕のことをずっと見ててくれてありがとう。高校生活を楽しんでね、またね。」彼はそう言って切ない笑顔をして去っていった。ボタンをもらえなかったことは少し寂しいが清々しい気分だった。誰もいない教室。先輩からの手紙を読もうと封をあけると…第二ボタンが入っていた。涙が頬をつたっていくのを感じた。最後まで大好きにさせるなんて、ずるいよ先輩。これが私の最初で最後の甘酸っぱい青春。今でも先輩の第二ボタン大切な宝物です。

written by Kotone

エピソード投稿者

Kotone

秘密 投稿エピ 1