両片想い

両片想い

高校1年生の時の話
同じクラスになった男の子を一目見て気になりました。
その彼はとても優しくクラスでも目立つ人で面白い人です。そんな彼と仲良くなりたくて連絡先も自分から聞きました。
毎日連絡を取り合うほどではなかったですが誕生日や些細なことで時々連絡を取りあっていました。2人で話す時はとても優しく柔らかい笑顔で話しやすく、気づけばそんな彼がすきになっていました。
しかしその彼は彼のことを好きな他のクラスの子と付き合うことになりました。そこまで落ち込むことは無かったですか、彼と授業中目が合うと必ず変顔してきたり口パクでお話したりしているうちにどんどん好きになっていて悲しくなっていきました。
私が彼のことを好きなことはクラスのみんなが知っていてその事は付き合っていた彼女の耳にも届きました。
そして彼女からLINEで「彼のこと好きなの？」と連絡がきて、咄嗟に否定しました。
そこから彼とは話しずらくなっていきます。
冬になり好きな彼は彼女と別れました。私はとても嬉しくて、周りのみんなのススメもあって告白しました。「知ってると思うけど好きです、伝えたかっただけなので返事はいらないよ」と伝え「ありがとう」と返事だけ返ってきました。そこからは直接喋ることは無くなりました。告白を後悔していた時、冬休みのクリスマスの日、吹奏楽部に入っていた私は野球部に入っていた彼とばったり学校で会いました。その時は何も喋れなかったですが、帰宅して携帯を見ると、「今日会ったね」と連絡が来ていて些細なことで連絡をくれたのが嬉しくてそれだけで舞い上がっていました。その後しばらくやり取りをしていたらいきなり、「俺も好きだ」と言ってくれました。
突然の事で驚き最高のクリスマスになりました。
しかもクラスのみんなも私たちが両思いなことを知っていたみたいでお互いの背中を押してくれたクラスメイトにはとても感謝しています。

しかし私たちは付き合うことはなく
2年の時クラスも離れたのをきっかけに話すことも無くそれっきりです。
あの時「付き合ってください」とか言えばなにか変わっていたのでしょうか。今でも思い出すと苦しいです。

written by あんず