あの日の夕日は今でも忘れません

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 私は中学生のとき、同じ部活だった一つ上の先輩に恋をしていました。イケメンと言われる人ではありませんでしたが、頼りになる姿と時々見せる子供のような姿のギャップに惹かれていきました。ですが、恋をしていると気づいたのは私が中学校を卒業した後で、他校だった先輩にはなかなか会えませんでした。
 私が高校に入学して少したったころ、たまたま帰り道が一緒になりました。私は告白するなら今日しかない!と思い、「話したいことがあるので一緒に帰りませんか?」と声をかけました。しばらくは他愛のない話を楽しみましたが、私はとても緊張していました。そして勇気を振り絞って「先輩、好きです。」と言いました。先輩は驚きつつ「ごめん。今は忙しいから付き合うことは考えられない」と言いました。先輩はただの後輩に突然告白されて気まずかったと思いますが、先輩は遠回りをして私の家まで送ってくれました。あの時の先輩の優しさや誠実さ、先輩の後ろに見えたきれいな夕日は今でも記憶に残っています。
 初恋は叶いませんでしたが、きれいな夕日を見ると今でも先輩を思い出します。

written by Hikari

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Hikari

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