学生の頃の話。私は共学の高校に通っていました。
そこで3年間、同じ人をずっと好きでいました。それは学校の先生です。
先生は社会科で、私が1年生の時だけ担当をしていました。10歳上なのに見た目はとても若く(当時26歳ぐらい)、雑談が面白くて授業もわかりやすい先生を、その時はただいいなぁという目で見ていました。廊下ですれ違ったり、職員室に入ったときに先生がいると必ず絡んで、(ダル絡みというやつですね笑)他愛もない話をよく親友Aとしていました。それくらい私たちは仲が良かったのです。
先生は吹奏楽部の顧問をしていました。先生は部員の子たちを男女関係なく下の名前で呼び捨てで呼んでいます。ちなみに私はダンス部なのですが、何故か私もたまに下の名前で呼ばれることがありました。
これに関してはあまり気にしなかったのですが、ある日、私と仲のいい親友Aが、「先生ってChii(筆者)のことだけ呼び捨てだよね、吹部じゃないのに」って言ってきたんです。この言葉を機に、改めて意識してしまい、先生を目で追う日が続きました。
2年生になり、社会の担当が先生ではなくなり、とてもショックを受けました。ここで私は気づいたのです。元々好きではあったのですが、私は先生が恋愛対象として好きだと確信し始めました。
先生を想う日は続き、3年生の文化祭。ダンス部や吹奏楽部の3年生は引退発表と気合が入っていました。当然、私も最後なので今まで以上に力が入っていました。私は、吹奏楽部が忙しいと知りながらも、ダンス部の発表に来て欲しいと先生に頼みました。先生は行くよ、と言ってくれましたが、半分冗談だと思っていたので軽く流していました。そして本番。舞台に立ち、やや真ん中の後方に目をやると、先生の姿が。内心驚きながら身体を動かしていました。
発表が終わり、先生を見つけたのでお礼を言いました。「吹部忙しかったんじゃない?なんで来てくれたの?」そう聞くと、「chii(筆者)がいるんだから見に行くに決まってんじゃん」と返されました。この瞬間は笑いながら、"えー嬉しいー"とか言っていましたが、心の中はドキドキでいっぱい。当時の気持ちは今も覚えています笑。
たくさんの青春を経験させてくれた先生に、私は告白できないまま卒業してしまいました。沢山の後悔が残っているまま大学生活を過ごしました。しかし、社会人になってもうすぐ3年になります。私にも愛する恋人ができたのです。元先生という、特別な恋人が。
written by Chii
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