6年越しの初恋(長いです)

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私は小学6年生の頃、違うクラスに好きな男の子がいました。
テニスがうまくて海外を飛び回っていた活発な彼に対して
軽口は叩けてもとても奥手だった私。そんな初恋でした。

そんな状態がずっと続いた、小学校最後のバレンタイン。
私は私立の中学に進学が決まっていたし、彼も引っ越しや、学年が上がる事によるテニスの本格化が決まっていました。
気持ちを伝えなくちゃと思って、友達に相談しながら、本命のチョコを作りました。

それなのに...いつも茶化してるのに急に女の子っぽく振る舞うのが照れ臭くて、渡せないでいました。その日の帰り道
同じ相手を好きだった友達がチョコを渡して、彼が嬉しそうに受け取っているのを見て、私は渡せなかった本命のチョコを女友達にあげました。

卒業式の日。付き合っているらしい、と噂は知っていましたが、もう二度と関われないかも知れないと思った私は告白とメールアドレスを書いた手紙を持ってきていました。
クラスが大分離れていたので彼と同じクラスの友達に渡すようお願いしました。(イクジナシ!)

返事はありませんでした。

高校一年生までの間、連絡が来るかもと淡い期待を抱いてメールアドレスを変えずにいました。

数年経って、もう彼の事を乗り超えていた高3の夏。
突然彼から
「久しぶり!急にごめんな、どうしてもお前に連絡したくて友達にライン教えてもろてん!覚えてるかな?」
とメッセージが届きました。もちろん覚えていたし、お互い中学から地元を離れているのに頑張って友達伝いに見つけてくれたのが嬉しくて。しばらくやりとりをして彼が今海外で活動している事、日本に一時帰国している事を知り、遊びに行く事になりました。

最初は緊張してしまいましたが何度か会っているうちにすっかり打ち解けて色々な話をして、昔の恋話もしました。
もう何年も経っているので自分の話もネタのように
「ていうかさ、私卒業式にラブレター渡したやん?流石に返事なしはちょっと辛かったなあ〜笑」
と言うと
「え?待って、俺うけっとてへんで!?何それ嘘やろ」
と本気でもらっていない様子。後からわかりましたが、あのバレンタインの日にチョコを渡していた私の友達が彼より先に手紙に気が付いて捨ててしまったらしい...そりゃメールも来ないわ...

「そんなん俺知ってたら絶対ちゃんと返事したし、絶対オッケーやった。あの頃俺お前の事好きやってんで、よくちょっかいかけてたやろ?やから今更やけど連絡とったわけやし...」
なんとも悔しくて嬉しくて。その日はお互いに衝撃を受けながら解散しました。

彼が海外に戻ってしまう直前に
「俺、あの頃もやけど、今会ってみて改めて好きになりました。良かったらお付き合いしてください。」
と告白をしてくれました。
6年越しに返事をもらい、私の初恋が実った瞬間でした。

written by るい

エピソード投稿者

るい

秘密 投稿エピ 2