バレンタインの思い出

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高校1年のとき、私は同じクラスのネコ顔の可愛い男の子に恋をしていました。彼は天然だけど性格も良く、優しくて気配り上手で人気があり、女子からも男子からもモテモテでした。
バレンタインが近づいた頃に席替えがあり、運良く私は彼の隣の席になりました。そこで、バレンタインの日に何か渡そうと思い、苦手なお菓子作りを頑張りました。
しかし当日、私は恥ずかしすぎて彼の顔を見れずにソ〜っと手を伸ばして机に置いて渡してしまいました。彼はキョトンとした顔をしながら
「???たべていいの?これ!!」
と、笑顔で聞いてきたので私は顔を見ないままたくさん頷きました。
その日の夜、彼からLINEがきて
「めっちゃ美味しかったよ!ありがとう。ごちそうさま!!」
と言ってくれたので、渡して良かった!ととても満足しました。
そんなある日、いつも余裕を持って登校する彼が遅刻ギリギリの時間に教室に入ってきました。みんなから「珍しいね」「どーしたの?」と様々な質問をされて、「迷子になってた!!」と言い、クラスのみんなも先生も笑っていました。
その日の休み時間、彼にコンビニの袋に入った複数のお菓子をもらいました。
「これバレンタインのお返し!うっかりしてて今日の朝ホワイトデーって気付いちゃってコンビニのお菓子になっちゃった。しかも何好きか分からなくてめっちゃ迷ってこれ選んだんだけど好きじゃなかったらごめん!!」
と言われました。
私はホワイトデーのことをすっかり忘れていましたが、彼はふと思い出してくれたんだなととても嬉しかったです。
結局想いは伝えられないままクラスが変わってしまいましたが、バレンタインの時期になると彼のことを思い出して懐かしくなります。

written by 彩り野菜

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彩り野菜

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