これは私が中学1年の時のお話です。
中学校の入学式、憧れのセーラー服を着て親友の子と自分たちのクラス探しをして盛り上がっていました。私もその親友の子も4組で同じクラスでした。出席番号は名前順でしたが、名字も近かったため、席も近くなりました。私は活発な性格だったため、早速自分の前の席の男の子に話しかけました。
「初めまして!席近いね!名前なんて読むの?おおむ……?」
振り向いた彼は、とても色白でほっそりしたスタイル、顔はとっても整った美少年でした。しかし、そんな見た目とは裏腹に
「初対面なのにすごい元気だね、おおむくんです、授業中うるさくしないでよね!」
と、とっても毒舌……
「迷惑かけたりしないし!」
と言い返し、そっぽを向いたら
「あ、名前は大夢(ひろむ)だよ。」
って、笑顔で答えてくれました。私はこの笑顔に一瞬でやられました。笑
次の日から授業中鉛筆で後ろからちょっかい出したり班行動ではたくさん話したり(毒舌な言い返ししかなかったですが…)と日々仲良くなっていきました。
彼は成績優秀で200人中トップの方。一方私は英語グダグダで単語で突っかかり…。そんな私を見て彼が
「次の単語テストで満点取ったら頭なでなでしてあげるよ(ドヤ顔)」
と言ってきたので、これは絶対してもらいたい!!と思い猛勉強。結果満点を取れたため、
「はい、よくできました」
となでなで。その時初めて知りましたが彼の身長は私より少し低く目線が同じぐらいでした。
彼の部活はバド部で親友の子と同じでした。一方私は合唱部だったので音楽室から外練でバドミントンをする彼を見ていました。
梅雨時期あたり、私は親友の子に彼のことが好きだと相談しました。その子は
「そーなの?!いいじゃん!かっこいいし!応援してる!!」
と応援してくれました。小学校の頃に私が転校してきてからずっと、仲良しの子でした。
彼とはその後もいつも通り話していて、親友の子もサポートする形でさらに仲良くなっていきました。
そして夏休み明け、久しぶりに彼に会いました。彼は相変わらずの色白さで涼しい見た目でした。
「久しぶり!夏休みは何してたのー?」
と聞いてみました。しかし、
「あー、部活かな。」
と、少し素っ気ない感じな関わり方をされました。そしてその後、私の親友の子の方へ行き、仲良さそうにとても楽しげに話していました。
私は夏休みの間彼に会っていなかったけれど、親友の子は夏休みの間ずっと部活で会えていたのです。
私は少し不安になりました。
(後編へ続きます。)
written by 彩り野菜
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