塾の帰り道

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高校生になって、個別指導の塾に通いはじめた。
2年生の夏。
中学の頃、塾が同じだった男子が同じ塾に通い始めた。
彼は部活に熱を入れすぎて成績が下がってきたので止むを得ず入塾したとの事だった。

彼とは中学も高校も違う。
中学校3年生の頃から仲が良い方でLINEは結構な頻度でしていて、電話は時々。

お互い恋愛感情ではなく、親友という位置づけだったと思う。
通学路も途中まで同じなので登校時間が重なると途中まで一緒に登校したりしていた。

でも、、すこし中学の時とは違うことがある。
帰り道さりげなく私の家まで送ってくれることが多くなった。

理由を聞いてみたところ
「夜は危ないの~??」とふざけて返される。

帰り道、彼と話すことが楽しみだった。
特に約束した訳では無いが、自然とお互い授業が終わるまで自習をして待つようになり成績も伸びた。

そんな彼は部活の推薦で大学が決まり、塾を辞めることになった。

最終日もいつもと同じように送ってくれた。


彼が塾を辞めてから少ししか経っていないけれど、帰り道がとても寂しく感じます。
1年半前までは一人で帰ることが普通だったのに、、、笑


written by てんこ

エピソード投稿者

てんこ

女性 投稿エピ 6