1番大切な友達は1番愛しい人だった。

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彼は私より3歳上ですが、ずっと対等で話せる友達。笑って馬鹿話をしたり、嬉しいことがあったら報告したり、彼が落ち込んでいる時は慰めたり、ずっとお互いに「1番の友達だね」と話しているし、穏やかな気持ちで笑えるこの関係をすごく大切にしたくて、私もずっと大切な友達だと思っていました。そんな日々の中で彼に好きな人が出来たり、私が他の人を気になっていたりすることもあったけどなかなか上手くはいかず…。「このままだとフリーのままで年越しじゃん!」と一緒に嘆いていると、不意に「私、○○くんに彼女出来たらこんな風に何時でも会えて話せなくなるのか」と少し寂しくなり、思わず言葉にしていました。彼は「大丈夫だよ、彼女は彼女、kuは大事な友達」と気にもせず笑って返して、その時の私はそれもそうかと納得したけど、きっとこれが最初のきっかけだった気がします。それからまた少し時間が流れた11月、恋人もいないまま迎えることになりそうなクリスマスは寂しいと、私と彼はお互いにプレゼントを用意して会う約束をしました。お互い好きな系統が違うので、お互い候補のものを見せ好きなデザインをチョイスしてもらうことに。彼は私にネックレスを見せてくれました。男女共用出来るデザインのもので、何となく「オソロしちゃう?」とお揃いをすることに。この時の私はいつも通りを装い笑っていたけど、喜びと共に戸惑いもありました。彼に「付き合ってもない女とペアネックレスしたらますます彼女出来なくなるよ」と冗談ぽく問い掛けると、彼は「彼女出来なかったらkuと結婚するよ」と冗談なのか本気なのか笑って言います。私が冗談混じりで聞いてしまったせいで真意が分からず、ますます戸惑いましたが不思議とそんな未来はすんなり想像出来てとても楽しそうで、そのとき私は初めて「結婚したいかもしれない。私はこの人とずっとこうして笑いながら生きていたい。」と想いを自覚しました。だけど、今更彼に好きだと言うのはすごく怖かった。彼が私を友達としか思っていなかったら?他に好きな人がいたら?今までが素敵な関係過ぎて、普通に誰かを好きになるよりもずっと怖かったです。「付き合うといつか終わるし、恋人という括りよりもずっと大切だからそうはならない」という話を彼がしたこともあったので、付き合いたいとは言えないまま11月があと数時間で終わりそうな頃、クリスマスの打ち合わせなどで頻繁にしていた電話が暫く無くなり、1週間くらいしか空いてなかったのに久しぶりに感じながら話していた時でした。この日の私はお酒が入っていたこともあり「前よりもっと大切だなぁって思う、居なくなったりしないでね」と普段照れて言えないことも言うくらい素直になっていました。すると彼は「俺も大切だと思ってる、居なくなったりされたら喪失感がすごくなって耐えられない」と言ってくれて、今日なら好きだと言えるかなぁなどと少し思っていました。でも、彼は続けて「だから、少しは離れて自立しないとな、近い存在になりすぎた」と言うのです。私はそれが寂しくて、必死で「私は離れていかないよ」と彼に伝えました。「頼もしい」と笑う彼に「ずっと○○くんは大切で好きだよ」と続けて伝えると、彼は「俺も好きだよ」と相変わらず笑ったまま私に返します。今までも何度か好きだよというやり取りは交わすことがありましたが、LoveかLikeか意味が分からないでいました。返す言葉に戸惑うと彼は間を置いてから「ku、…付き合おっか」と呟きました。嘘じゃないかと思うほどの驚きと嬉しさで泣きながら頷いた私。「かわいーなぁ」と目の前で笑う彼を見て、現実だと更に胸がいっぱいでした。ずっと両片想いだったんです。お互い心を許した友達のようで、愛情表現も忘れずに。彼も口下手ながらに表現してくれます。世界で一番、最高の恋人です。

written by ku

エピソード投稿者

ku

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