どこまでも優しい君

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12月に入った頃、私は受験に向けて朝5時くらいに起きて勉強していました。そんな日が毎日続き、おかげで寝不足で授業中に、何度も寝そうになりました。でも授業中に寝るということは決してありませんでした。それは他でもない席が運命的に隣の私の好きな人でした。彼は私が寝そうになるといつも横から「おい寝るな」と言って少しつついて起こしてくれました。私が迷惑をかけたくなくて彼の目を盗んで寝ようとした時も、彼は即座に気付いて私の腕に指パッチンをしたり、私の机をこれでもかってくらい揺らして起こしてくれました。私は何度も彼のおかげで授業中寝なくて済みました。
ある日の授業終了後、「もう彼に迷惑をかけるのは沢山だ!!」そう思い、休み時間を使って寝ることに。でも彼には友達が多く彼の机の周りにたくさんの友達が来てワイワイとしていてにぎやかで寝ることが出来ませんでした。そこでその友達のある1人が(寝たフリをしている)私を見て「こいつ疲れてんのー?」と言ったので起きて「うん、だから寝かせて」と言おうとしたその瞬間、「俺が起こしてたせいだから、あんま騒がないで静かに寝かせてあげて」と彼の声がしました。いつも起こしてくれていたのに、彼は自分が悪いような口調で言ったので、私は罪悪感と共に、「あ、やっぱ好きだな」と感じました。

written by 蜜柑

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蜜柑

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