君が投げたボールを追いけて

コンテンツ名とURLをコピーする

えーっと…これは…野球に恋した私の弟とその友達の話です(恋愛ではなく青春エピソードなんですけどね、、)
ではこれから、弟のことをルナと呼ぶことにしますね。
ルナは小学生の頃から運動神経だけはよく、色々なスポーツをやっていました。
でも、これ!といったものに出会うことができなかったのか、いまいち心から楽しんでいる様子がなかったんです。
ある日、近所にあるルナと同い年の男の子が引っ越してきました。
ではこの男の子のことは、ソロ君と呼ぶことにします。
ソロ君の手にはいつもキャッチャーミット。
私が学校から帰る時、よくソロ君が1人公園で練習しているのを見かけました。
そこで私はルナに「ソロ君と一緒に遊びなよ」と一声。
そこからです。ルナとソロ君が仲良くなり始めたのは。(私のおかげ〜笑 でも残念なことに私の出番はここだけ…)
ソロ君の家族は転勤族だったため、引っ越した先の野球クラブチームに入っては辞め入っては辞め生活だったそうです。
しかし今回は長期間、もしくはもう引っ越しはしないで済むかもしれないということでした。
ソロ君は、早速地域のクラブチームに入りキャッチャーを。
上級生を差し置いてレギュラーで試合に出るほどの子でした。
それに感化されたのか、ルナも野球をやると言って聞きません。
今までやっていた全ての習い事を辞め、野球に専念することに。
そこからです。本気で楽しみ、努力する弟を見始めたのは(小学生だからって侮れませんね)。
ルナは初心者ということもあり、試合どころか普段の練習にもしばらくは入れていませんでした。
が、彼の運動神経と努力が実を結び、時間もあまり経たずにレギュラーに。(チームはそこそこ強かったと聞きます)
エースではなかったもののピッチャーでした。
2人が小学5年になった時、この2人が主力なるバッテリーが生まれます。
2人とも輝いてたし、このチームは無敵でした。
しかし、こう上手くはいかないもので…
2人が6年になり最後の大きい試合の予選が始まろうとした時、突然ソロ君が引っ越すことに。
チームのメンバーはもちろん、親も一緒になって引き止めていました。
あと1年だけでも。せめてこの試合だけでも…と。
結局、ソロ君は遠くへ引っ越してしまいました。
ルナは悲しいそぶりは見せないものの、落ち込んでいるのは丸わかり。
チームの士気も下がる一方で…
予選はソロ君なしでも順調に勝てていたものの、本戦となると話は違ってきます。
このチーム個人個人皆、小学生とは思えぬ程技術もあり頭も切れていて、代わりのキャッチャーもいたのですが、ソロ君は別格でした。
そんな彼が抜けた今、チームは時間的にも立て直すことが出来ませんでしたし、ソロもボールが上手くストライクゾーンに入らなくなっていました。
残念ながら、このチームは第1戦で敗れ、6年生は引退となったのです。
2人は違う県で違う中学に上がり、違うクラブチームに入り、違う高校に進学しました。

そして高校2年の夏、ルナは甲子園に出場します。
そこで、第1試合目に当たったのが……
そうです!ソロ君のいる高校でした!
感動の再会しかも甲子園で。
ソロ君はもちろん、相手チームのキャッチャー。
ルナはピッチャーではありましたが、この試合ではファーストでした。

結果、ソロ君のチームが勝ち、ルナは負けてしまいます。
ルナは涙を流しているものの、清々しい顔をしていました。(もっと悔しがれと姉としては思いますが笑)
ソロ君のチームも二、三回目の試合で負けてしまいました。

2人とも負けてはしまいましたが、大切な試合にはなったはず!なんてったって、熱い甲子園での再会ですからね。

姉1人こうして盛り上がってしまって、本人達がどう思っているのかは分かりません。
聞いても答えてくれませんし。
しかも、私の野球の知識のなさもあって試合の様子などはお伝えすることが出来ませんでした、、

が、これだけは言えます!その時2人が初めてカッコよく見えて羨ましくなったということだけは!!


長くはなってしまいましたが、ここでおしまいです。
2人は今も仲良くやってます!

written by Rin

エピソード投稿者

Rin

秘密 投稿エピ 4

よろしくお願いします!