やっぱり好きだな

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大学生の頃、同級生に気になる人がいました。ぶっきらぼうな雰囲気の彼でしたが、実は聞き上手で面倒見の良い素敵な人でした。そんな彼のファンを公言する可愛い後輩が何人もおり、彼女達には敵わないような気がして、私はずっと無意識に自分の気持ちに気付かないように過ごしていました。
それが変わったのは、卒業間近に、同級生数人と宅飲みをしていた時のことです。飲み過ぎてしまった私は泣き上戸を発揮し、「このクラスに入れて良かった、みんなが大好き!」と大号泣していました。彼は、いつまでも泣いている私に呆れながらも、「はいはい、もう寝よう」となだめて頭を撫でながら抱きしめてくれました。「服にファンデーション付いちゃうよ」「アホ、そんなの気にしなくていいから」「アホって言った…!」「ごめんごめん」そんなことを言いながら雑魚寝で寝る時も隣にいてくれたのでした。照れて少し雑な受け答えになっていたけれど、優しく寄り添ってくれた彼にドキドキが止まりませんでした。彼のことがやっぱり好きだなと思わざるを得ない夜でした。
その日からお互い意識が変わったのか、しょっちゅう目が合うようになりました。大人数でいる時に2人でアイコンタクトをとって笑い合ったり、2人で出掛けたりもしました。すぐに卒業になってしまい、関係は変わらなかったのですが、何年も経った今でも、皆で集まる時に彼に会えるとあの日のことを思い出します。

written by 舞風

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舞風

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