高校に進学して、私は弓道部に入りました。でも私は中学の頃は美術部で、ろくに運動もしてなかったので、やっていけるか不安でした。
実際、弓道は楽しくて、仲間や先輩はみんないい人でした。しかし、厄介なのは顧問の先生(女)でした。
練習中男女間の会話は禁止、部内恋愛禁止…など、男女間の仲に厳しい人でした。
そんな中、練習中先生がいない時や練習後にこっそり私に話しかけてくれる1つ上の男子の先輩がいました。
初めて話しかけられた時は先輩の顔も名前もよく把握してなかったので、
「なんで私に声掛けてくれたんだろ…?」
と不思議に思いましたが、そうやって人目を盗んで声をかけてくれる先輩に、私はだんだん恋心を抱くようになりました。
先輩方が高校卒業を迎えました。弓道部みんなで送別会を開くことになりました。(先生は関係ないので男女一緒です!笑)
受験を終えた先輩方と久しぶりに会えて、楽しい時間でした。
私はいつものように先輩と話したかったけど、男子の友人に囲まれていたので、話し掛ける勇気がありませんでした。
そのまま送別会は終了。
結局想いを伝えられないまま、先輩とはもう会えないのか…と思っていました。
しかし次の日、先輩からのLINEがありました。
『いつか、電話できない?』
私はなんだかすごくどきどきしました。
私は先輩に、電話したいです、と送り、先輩からの電話を待ってました。
でも数日経っても電話はかかってこず…。
4月、私は3年になりました。それでも電話はなかったです。
大学の準備で忙しかったのかな?と思い、先輩に
『先輩、いつなら電話できますか?』
とLINEを送ってみました。
すると、すぐに返信がありました。
『〇〇さん、ごめんね。俺、受験失敗して今予備校通ってるんだ。』
そのメッセージを見て、私は複雑な気持ちになりました。
先輩、浪人したんだ…先輩のこと考えずにLINEしてしまったな…
すると、先輩から再びLINEがきました。
『電話したかった内容は、今は秘密ね!俺と〇〇さん、お互い第1志望校受かったら言うよ。だから俺、がんばるから!〇〇さんも頑張って!』
『俺からの電話、待ってて』
私は嬉しくてすごくどきどきしました。
大学入試まであと少しとなりました。
先輩と電話できるのを楽しみに、勉強に励んでいます。
どうか、2人とも合格できますように…。
written by 詩衣夏(ういか)
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