高校一年生の私には、通話アプリで知り合った同年代の好きな男子がいました。お互いに相手が好きだと分かっていましたが、口にはしませんでした。
私達はLINEを交換し、二人の日課は夜寝る前のビデオ電話。朝は好きな人の「おはよう」から始まる幸せな毎日で、私が父親と喧嘩をし家を飛び出した時にも、私は泣きながら気がついたら電話をかけていました。
私の趣味が夜のお散歩になったのも彼の影響で、一度は高速道路の前まで二時間程夜の道を一人で電話しながら歩いたりしました。
そんなある日、私は海外の学校に転校することになりました。
それは私の夢への一歩だったので、彼もとても応援してくれていました。九州と関東との遠距離恋愛だった、私達の思いは私が成田空港にトランジェットした事で溢れ出し、次日本に帰ってきたら会って付き合うか決めようと話しました。
初めは二人の時間を合わせて電話をしていたのですが、サッカー部の彼は朝練などで忙しく次第に時間が合わなくなりました。それでも時間があればメッセージを送りあい、私は彼の言葉で元気を貰う日々でした。
しかしある時、彼のトプ画が女子とのプリクラのツーショットになっていて、私は凄くショックを受けました。見た直後は触れないように、普段通りに接していましたが次第に私の不安は膨らみ、ついに彼に聞きました。
「幼馴染だよ。」
という答えが帰ってきて、その幼馴染には彼氏もおり、その子と彼の親しさについてもその彼氏は承知のようでした。納得したものの、トプ画という事と幼馴染という存在の大きさに潰され、勉強にも気が入ら無くなった私は彼との距離を置くことにしました。
その後また距離を戻しますが、不安の元のトプ画はそのままで、「もう終わろう。」
私は自ら大好きだったはずの彼との縁を切ってしまい、もう一度と思った時には既に彼の気持ちは私から遠のいていました。
その時日本に帰るまで、あと一週間でした。
その後に勇気を出し理由を聞いてみたところ、
距離を置いたり置かなかったりしてこのままで続けられるのか、と思ったみたいです。何度か彼との時間を戻したいと、日本で頑張って見てもダメでした。
それから六ヶ月後の今、一度消した、彼と知り合った思い出のアプリを開いた時ある高校一年生から連絡が来ました。お互いにアカウントと名前を変えて、また彼と出会ったみたいです。今の彼は私に気がついていますがもう気は全く無いようで初対面だと言って話しかけてきます。
因みにその後私は、別の人から告白されて付き合いましたが、大好きだった彼のイケメンの顔と優しい性格が基準になっており二人と別れました。
皆さんは、幸せな人と笑顔でずっと一緒にいられますように。
written by なつ。
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どこかの学生。 一番好きなお話は小公女です。