高2の冬に彼女を困らせてしまったことです。今でも申し訳なく思ってます。数年経った今でも、大変だっただからねと言われます。当時はまだ付き合ってませんでした。これがあったから、今があるとも思ってます。もうちょっと勇気をもてたらと思うけど、当時の僕には精一杯でした。
彼女の誕生日、僕は朝一に学校に来て自分のクラスでない教室に来ていました。手には、六角柱のパッケージで有名なコアラのマーチ。ただのお菓子ではなく、サプライズがしこんでありました。誰もいないことを確かめそっと机に置き、教室を出ました。
後日、彼女からラインが来ました。
「これもしかして・・・」
とコアラのキーホルダーの写真付きで。
そこに映っていたのは、僕がこっそり置いた箱の中身でした。正確に言うと、箱を裏から丁寧にあけ、キーホルダー、お菓子の順で入れて糊付し、普通に(ミシン目を)開けたとき一番上に来るようにしたものでした。
一応ヒントは、箱に書きました。
「Happy Birthday(≧▽≦)」
と、どこがヒントと言えば、絵文字です。よく使う僕のお気に入りの絵文字です。彼女もそれでなんとなく聞いたようでした。
僕が肯定すると、彼女は怒ってました。
どうやら誰か分からず、騒ぎになりかけただとか。
手作りのビーズ細工だったので、最初は女の子だと思ったらしい。しかし、作れるような子が周りにいない。それで、誰?となったようだ。
あんなけ騒いだので、ことの顛末を友達に報告しなければならないらしい。
ひょんなことで知り合って、ラインで話すようになりました。お互い本の虫で、小心者で、周りの目が気になる。目立ちたくないが共通認識。だから、僕は彼女と学校では、あまりというより全く話しませんでした。
それで彼女は
「なんでこんなことしたの?」
と聞いてきます。文字から怒りが伝わってくるようでした。
他人にとって他人に見える間柄なのにいきなりプレゼントを渡したら、周りがざわつきます。
でもこれだと、彼女が目立つことに・・・いやいや、聞きまくったせいだよね?と反論すると怒りが倍増するのが目に見えてるので、猫のしっぽを踏むような愚かなことをしません。
なんで渡したかは、異性として好きだから。恥ずかしかったからこんなことしました。すみません。
って言えるわけないよ。ピンチです。彼女も分かって言っているようでした。
色々とあって、次の休みに会うことになりました。
待ち合わせ場所のショッピングモールの目立つ場所に先に来て待ってたら、彼女が来ました。私服のです!色々と頭の中を駆け巡りました。
僕も、もちろん私服ですよ。
「私服で落ち着かないね」
「そうだね・・・いいね、その服」
とぎこちなく褒めました。
「ありがとう」
と花が咲くように微笑みました。
彼女が気を使ってくれたのか、ウィンドショッピングデートっぽいことをしてからフードコートに行き食事をしました。食事してた時、じっと見つめてきました。何か言うことないの?と問いかけるように・・・
いよいよです。緊張する。
「異性として好きでしました。でも恥ずかしくて置きましたすみませんでした」
「そっか、なんとなく察しはついてたんだ。友達になんて説明しよう。困ったな・・・」
「・・・すみません」
「これありがとうね。大切にするね。それから、あたしも好きよ」
「なんかついでみたいに言わないでよ」
「ごめんって、これからよろしくお願いします」
あれからキーホルダーをもう一個作ってお揃いでつけてます。
written by rabbit
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