多重人格

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ちょっとしたお話です。重苦しくありません。

別に医師から「あなたは多重人格です」と言われてるわけではないです。
彼は入れ替わっても意識のある多重人格もどきです。

私のことを睨んで煩わしく接していたのに突然甘えたさんになったり。
頼んで気分が乗っていればすこーし入れ替わってくれたり。

なんというか、舞台役者みたいな、そんな感じです。

怒りっぽくて声が低くてとにかく怖いのが狼さん。
いたずらっ子でテンション高いのが陽太くん。
まだキャラが不安定だけど彼いわく常識のあるいたずらっ子が一樹くん。
一番大人で優しそうなのが凌くん。

そんな四人プラス彼が彼の脳内でいつも暴れ回ってます。
とても不思議な世界ですよね。

時々彼らとお話します。

狼さんは基本私以外の他人と会話しています。
狼さんの癪に障ることがあると出てきます。
狼さんが出てくる時は一人称が俺になったり(普段彼は僕)目がよく開いていたり、舌打ちが増えたり、言葉遣いや行動が乱暴になったりします。
突然大声で叫び始めたりするので要注意人物としていますが、悪い人ではないのです。怖いですけど。
狼さんの本音はついったーで呟かれたりしてます。口調怖いですけど。いい人です。
最近怒られた内容で一番印象的なのは「自己否定するな」でしたね(笑)怖かった。

陽太くんはある意味恐ろしいです。
普段彼の脳内では雲に乗ってみたり鉄塔に登ってみたり、ただひたすらに自由人です。
私の前で姿を現す時は笑い声が高くなります。
「あっははは」みたいな。普段はもうちょっとなんだろう…あれ、普段笑い声あんま聞かないや。
だからよく笑うようになったら陽太くんおはよ、とあいさつしときます。だいたいおはよーって返ってきます。
大抵私になにか悪さをしてきます。または「悪さしたろかー」って感じで提案してきます。

一樹くん、凌くんはなかなか出会いません。
一樹くんに至っては「あれ、会ったことあるっけなあ」って感じです。

まあ、そんな感じで彼の中には四人プラス彼の五人がいるわけです。
なんというか、とても楽しいです。
今日は誰に会えるかな、と日々わくわくします。

written by 春紅東ノ月兎

エピソード投稿者

春紅東ノ月兎

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