中学二年生の秋、生徒会本部役員募集のお話が私に来ました。前年度やっていたため、ということもあり担任の先生に誘われたりしましたが、以前の数多くの失敗を思い出すと乗り気にはなれませんでした。
そこで担当の先生が変わる、といういう報告が!もともと、前年度は担当の先生が部活の顧問の先生であってやりやすいと思って引き受けました。しかし新しく担当になった先生は、私がこの学校で一番苦手な社会の先生でした!!
先生は特に厳しかったり怖いなどはしないごくごく普通の先生でしたが、私は個人的に無表情で冷静なのが冷たく見えて、そっけなさに近寄りがたい印象を抱いていて苦手でした。
迷っていましたが、その先生になるならやめよう、そう決意して担任の先生に断りに行こうと思っていたときでした。
なんとその先生に声をかけられ、誰もいない印刷室に連れていかれてしまったのです!!私はとても怖くて今すぐにでも逃げ出したい思いでいました。思った通り、されたのは生徒会本部を続けてほしい、という話でした。それでももう決めていた私は断らせてもらいました。しかし先生は引き下がってくれなかったのです!そしてなんで?と理由を聞いてきたのです。
私は今までの失敗で自信がなくなった事、周りの皆より上手く皆の前で話せなくて情けなくて辛かったことを恐る恐る話していました。今まで辛かったことを誰にも聞いてもらったことがなかったせいか、私はいつの間にか話しながら泣いていました。泣いていたことに気がついた私は「なんでこの先生の前で泣いてるんだ自分!」と焦り必死に取り繕うとしました。そしてそんな私に先生は言いました。
「俺は今までの生徒会でのお前を見ててそんな風に思ったことなんて一度もない。むしろすごいやつだなって思ってるよ。お前には周りの皆が持ってないたくさん良いところがあるし、それは誰も代わりになんかなれない。俺が今まで勿体なくしてたお前の良さは全部俺が100%生かせるから続けてほしい。学校が、じゃなくて俺が頼みたい。お前しかいない、やってくれ。」
こう言われてまた泣いてしまいました。そんな風に人に思ってもらえてたのと、必要としてもらえることがとても嬉しかったのを覚えてます。でも今思えばその時私の中ではじめて先生が特別な存在になったのかもしれません。とにかくすごく嬉しくて顔が熱くなりっぱなしでした。
それから無事、生徒会本部の一員となり一年間、先生と共に仕事をしました。はじめの方はやっぱりちょっと警戒して関わらないようにしてたものの、授業の先生とは違くて特別感を感じたりすごく充実した時間でした。さらに私は他の役員より先生と話す機会が多く、二人きり、ということも少なくありませんでした。相談にのってもらったり普段は無表情な先生が笑う姿を見たりするうちに先生への気持ちが大きくなっていきました。
誉められたりしてその場では冷静でいようとはしているのですが、家に帰って一人でにやにやが止まらなかったりすることもしょっちゅうでした。笑 ついこの前、生徒会の任期期間が終わってしまいましたが、先生と話せなくなるのは絶対に嫌だったので、先生の教科、社会の準備係になったりして自分から話そうと頑張っています!笑
卒業が今から嫌だな~と、思いつついつも先生のそばにいながらドキドキする日々大切に送っています。
卒業で連絡先交換するのが今の一番の夢です。笑
今日も私は教卓に立つ大好きな先生を見ながら一人ドキドキしています!♥
written by かなで
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