もう一度

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当時、4ヶ月ほど付き合っていた彼氏がいました。お互い大学生で一人暮らし同士、彼は東京、私は山梨、片道2時間ほどお互いの家が離れていて頻繁に会えるという距離ではありませんでした。
それでも、お互い時間を作って会いに行ったりして仲良くやっていました。
そんなある日、彼から急に別れようと連絡が来ました。その数日前にも会っていたし喧嘩などもしたわけではなくいつもどおりだったのに私はとても驚きました。理由は好きかどうかわからなくなったということでした。こんな生半可な気持ちで付き合居続けるのは自分自身も辛いし申し訳ないと言われ、でも私は大好きだったので悲しくてしょうがなかったです。電話で話し合った末、彼の方が辛いのは私にとってもしんどいことなので別れようということになりました。
それから1週間ほどしたころに彼が彼の部屋の私の荷物を届けてくれるということになりました。私の住んでいるところまで来るのも時間がかかるし申し訳ないので私が今度用事で東京に行く時取りに行くか郵送で構わないと言ったのにそれでも行くと聞かないので、来てもらうことにしました。
それまでの1週間私は悲しくて泣いて過ごしていました。今のうちに思いっきり泣いておいて彼が会いに来てくれるときにはちゃんとお別れできるようにしておこうと思っていました。また、その頃もうすぐ彼の誕生日ですでに誕生日プレゼントも買ってあったのです。私がもともと持っていた時計に似たデザインで同じブランドのものでした。渡すかどうか迷いましたが私が持っていてもしょうがないと思い、いらなかったら捨てるなり譲るなりしてね、と渡すことにしました。
それと一緒に手紙を書くことにしました。なんとなく、電話では伝えきれなかったことを書いてみようとしたのですが、楽しかったことや一緒にいて幸せだったことが本当にたくさん出てきて大切にされていたんだなと改めて思いました。こんなに人を好きになったことはなかったし、本当に幸せだった、大好きだった、ありがとう。みたいなことを書きました。書いている途中も涙が止まりませんでした。
当日、彼からわたしの家の最寄駅に着いたと連絡があり迎えに行きました。私の家までほぼ話すこともなく行ってお互いの物を返還しました。そしてプレゼントも渡しました。帰る電車まであと30分ほどあったのでお茶でも入れるよと言いましたが駅で待つと彼がいうのでそのようにしました。駅で一緒に待つ30分間、いつものように私がなんでもない話をすると素っ気なく、うん。と相槌が返ってくるだけでした。本当にもう終わりなんだなと思いとても悲しかったです。そろそろ電車が来ると彼が立ち上がり改札を通り過ぎようとした時、こちらを振り返り短く、じゃあね。と微笑みました。私も最後は笑ってお別れしたいと思っていたので、うん、じゃあね。ありがとう。と言おうとしたけど涙が勝手に流れてきて上手く笑えませんでした。それと同時に電車が来て彼は乗って帰って行きました。見送ったあと泣きながら家まで帰り、あぁ、もう会えないんだ。終わったんだと泣いていました。しばらくして彼に、来てくれてありがとう。最後うまく笑えなかった笑 とLINEをしました。もう返ってこないだろうなと思っていました。すると、彼から返信があり、別れるって言ったことなしにしてくれないかな、この1週間無かったことにしてくれないかな。と。私は夢かと思い嬉しくてまた涙がでてきました。また彼からLINEがあり、でも俺とっても自分勝手なこと言ってると思ってるからよく考えて。と。この1週間どれだけ私のメンタルがボロボロになったか思い出してまた捨てられるんじゃないかと思いましたがしばらく考えて、もう一度やり直そうと返事しました。その後電話をすると、私が書いた手紙を帰りながら読んで自分がどれだけ大切にされていたか、好きでいてくれる人がいるということがどれだけ尊いことか気がついたと言ってくれました。大好きだと言ってくれました。こんな俺だけどもう一度一緒にいるチャンスを下さいと言ってくれました。
それからはあの1週間はなかったかのようにまた2人で離れているけど幸せな日々が再開しました。プレゼントにあげた時計も使ってくれていて出かけるときに2人でつけているとそれだけでにやけてしまうほどうれしかったです。

あれから月日は経ち、今は結局彼と一緒にいませんが、とても幸せな日々でした。本当に感謝しています。

written by Julie

エピソード投稿者

Julie

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