私が大学4年生のとき、2つ年上で大学院2年生の先輩が気になっていました。頭はキレるしまわりからの信頼も厚く、その学科ではちょっと名の知れた人だったのですが、恋愛、いや対人関係そのものにあまり興味がない人でした。彼とは仲の良い先輩後輩の関係が続いていました。しかしお互い卒業して離れ離れになったら会う機会がなくなってしまいます。私の方からそれとなく遊びや食事に誘ってアプローチをしていました。
年越し。彼と過ごせる時間は少なくなっていきます。お正月には実家から年賀状を送りました。しかし彼はいろんなことに無頓着でマメな人間ではありません。期待はしていませんでしたが当然返信なんてありません。
卒業式を1か月後に控える2月のある日の夕方、おいしいオムライス屋さんに誘いました。私はこの日に告白しようと心に決めていたのです。
帰り道、彼の車の中で私は心臓がバクバクです。
「先輩、これ旅行みやげです。それと、2回目の年賀状を書きました。LINEでも電話でも、どんな形でもいいんで、この年賀状には絶対返信くださいね!」
と言って、1週間前に行った旅行みやげと一緒に告白の手紙を渡したのです。
しばらくして彼からLINEメッセージがきました。
「いいですよ」
私はまさかの返事に狂喜乱舞!一応念押しで確認。
「それはさっきの年賀状のお返事でお間違いないですか?」
「まあ正直なところ、男女の機微というのにも疎いですが、あなたのことを好ましく思っています」
あれから3年が経ちました。今ではそんな彼が私の夫です。
written by リッチ
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