最初で最後の恋 ~one~

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中学1年生の時に、同じ学年の中で1番モテた男の子に告白されました。
小学校から一緒でしたが、クラスは1度も同じになった事もなく、接点もなく、喋った記憶さえもなく、1番モテてる男の子。って印象しかありませんでした。
当時は恋愛なんてわからなく、好きとか付き合うとか何?って思っていましたが、1番モテる男の子だし、勇気出して告白してくれたから。となんとも言えない理由でしたが、OKを出しました。

それから、お互い初めての相手で、付き合い方もわからず、中学1年生で部活が忙しく、一緒に登下校したり、話をしたり、デートをしたり、など一切ありませんでした。毎日のメールもどんどんなくなっていく一方でした。

それでも私は別に気にしてませんでした。付き合って数ヶ月経っても、全く変わらず、付き合ってるって肩書きだけ、形だけあるようで。
周りにいじられるだけいじられ、正直うんざりしていました。
明日別れようって言おう。そう友達にも相談し、夜はどっちも傷つかない別れの言い方を考えていました。

そんな事を考えていると、1通のメールが届きました。彼からでした。
話たいことがあるんだ。と。
私はなーに?と送りました。
別れよう。
たった4文字の絵文字なしのシンプルなメールでした。
私は内心よかった。と思いました。
明日私が言おうとしてた事を言ってくれたし、明日のことを考えなくて済む。
もしまだ私のことが好きで、私が別れようと言ったら悲しむと思っていたから、先に彼から言ってくれてよかった。と
本当にそう思っていました。
メールには、いーよ!とそれだけ送り、すぐにメールは返ってきて、ごめん。と書いてありました。

ごめん?私は明日言おうと思ってた言葉だし。
付き合ってたって、別れたって、今までと何も変わらない。顔合わせる事すらなかった私達だもん。

なのに何故だか、涙が止まりませんでした。
初めてでした。自分の意思関係なく涙が溢れてきたのは。漫画やドラマでよく見るワンシーンが、本当に起きるなんて思いませんでした。

中学1年生の10カ月間。私達は付き合っていました。その10カ月間で、喋ったのは片手で数えられるほど。一緒に登下校したのも、遊んだことも一切なかった私達。好きって恋愛感情がなかった私。

でもこの10カ月間、私は横目で彼を見ていました。私が喋りかけた時に真っ赤になる顔。友達にいじられ真っ赤になっていた姿。私の連絡先を私の仲良い先輩に頼んで聞いてたこと。小学生の時に接点なかった私の事を知っていたこと。彼が小学校低学年から私のことを好きでいてくれたと。


自分でも気づきませんでした。
彼と付き合ってた10カ月間。なにもなかったけれど、私はどんどん彼に惹かれていっていました。
気付いたら彼を目で追うほどに。
いじられるのも本当は嫌じゃなかった。
別れようと言おうと思っていたのは、別れようと言われたくなかった。

別れてから気づく。なんてドラマや漫画みたいな事。でも現実でした。
心にポッカリと穴が開いた感じってこういう事を言うんだ。と

これが私の初めての恋物語でした。

私は今でも後悔しています。もっと気づくのが早ければ、もっと素直になれれば、と。
そして、この先の物語も。


私の人生の大恋愛というものは、まだ始まったばかりでした。 




written by りお

エピソード投稿者

りお

女性 投稿エピ 2

自分の恋愛話です。 どうしても形に残したかった恋です。 一生忘れられない恋です。 最初で最後の恋。 よろしくお願いします。