3年間の片想い

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私が中学入学したての頃、学校の決まりで何かしらの部活に入らなくてはならなくて絵を描くのが苦手な私は美術部に入部しました。美術部に入ったのは男子3人、女子(私を含めて)7人、計10人入りました。小学校からのエレベーター式だったので1年生の部員は、ほとんど顔見知りばかりでした。でも一人だけ、関わったことがない男子がいました。印象は眼鏡をかけて細身でいかにも真面目で勉強ができるオーラが出ていました。
共通の友達(男子)がいたので彼と話す機会は部活以外でも増えていきました。話していくうちに、彼の性格や趣味、好きな物など色んな事を知っていく度に自分が彼のことが好きだと気づきました。でも彼は恋愛をするタイプではなかったので振られるというのは目に見えていました。
バレンタインには部員全員に手作りお菓子をあげていました。ホワイトデーには彼からの手作りクッキーが返ってきて、もちろん皆にも返していたけれどそれが嬉しくて年に一度の楽しみにしていました。
3年生になった夏、私は部内の友達に好きな人を教えてしまいました。そしていつの間にか部内にウワサとして広まってしまって、私は勇気を出して直接彼に「私が彼君が好きなことウワサになってるけど、正直どう思ってる?」と聞きました。
彼は冷静な態度で「正直言うと、そういうのに巻き込まれたくない」と言われてしまい、私は「そっか、なんかごめんね!」としか返せずその場から離れた瞬間にもうダメなんだ、、、と泣いてしまいました。その後は彼と話す機会は減っていきました。
そして、受験シーズン真っ只中。私の心情とは関係なく当たり前にバレンタインの季節がやってきます。部活は文化祭が終わったのと同時に引退はしていたので元美術部員の3年生にお菓子をあげるかどうか迷っていたところ、友達が「中学最後だし受験で大変だけどあげてみたら?」と私の背中を押してくれたのでお菓子が入った袋の中に「受験、頑張ろうね!(`・ω・´)」と小さな手紙も添えて元部員の皆にあげました。
卒業式前の登校最終日。ホワイトデーは過ぎていて、しかもあんなことがあった後、彼からはお返しはないだろうと諦めていました。
でも律儀な彼で受験も終わっていたこともあってか共通の友達経由でしたがホワイトデーのお返しが来ました。袋の中身はあの手作りクッキーと
手紙が一通入っていました。その時点でビックリしたのですが手紙の内容を読んでみると
「あの時、『巻き込まれたくない』と言ったのはどうしたらいいか分からなかったからです。でも自分の気持ちに気付きました。良かったら僕と付き合ってください」と下の欄にメアドも書いてあったのです。嬉しさのあまり、どうすればいいのかパニックになってしまったのを覚えています。
中学卒業後、高校は別々になってしまいましたが
私達は付き合い始めました。彼の学校が頭のいい高校で勉強や部活でお互い忙しくなり、1年で別れてしまいましたが中3から5年経った今でも連絡をちょくちょく取っていて良き相談相手となっています。

written by Mina

エピソード投稿者

Mina

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