野球部の彼

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夏の高校野球の大会に応援団として参加した時のお話です。


私は女子高生ですが、部活で応援団(男子)に所属していました。
私の他にも女の子は3人いて男子を入れて7人で活動しています。

活動内容としては、総体壮行会や入学式でのエールなのですが、
応援団が1番力を入れるのが夏の高校野球大会です。

私の学校は全校生で野球応援に行くので盛り上げる為にもとても力を入れてました。

初戦は見事コールド勝ちでした。
嬉しくて、某SNSにお疲れさまでしたストーリーを載せると、
友達が何人か反応してくれて、お疲れさまメッセージが届きました。

その中で、1つグローブのアイコンがありました。
プロフィールを見ると顔はわかりませんが、同じ学年の野球部だということが分かりました。
私は男の子があまり得意ではなくて、できる限り絡みたくなかったのですが、
今日はありがとうございました、という文が見えたので、
返さなくては!と思ってこちらこそとだけ返しました。
なのにその後もやり取りが続いて、
その時の彼への印象は面白い人でした。

私は彼の顔を知らないということを伝えると、
彼から次の試合で、応援団で使う太鼓のバチを野球部の所から持って行くというおつかいを頼まれました。

1人で野球部の中に行くのは緊張しましたが、
彼の正体がわかると思うと少しワクワクしていました。

でも、やっぱり怖くてすぐ目の前に野球部がたくさんいるのに、怖くて行けなくなっていました。
おろおろしていると、
1人の野球部の子が私に気付いてこっちに来てくれているのがわかりました。

「私 さん??
〇〇です、これバチ、」

声をかけてくれたのは彼でした。

目が大きくて、鼻も高くていわゆるイケメンというやつでした。


私はテンパってしまって、日本語をしゃべれたかどうか分かりませんが、

『ありがとうございます!
頑張ってください!!』


と凄い大きな声で言ってしまったことは覚えています。

彼も私もびっくりしました。


その試合中は彼のことで頭がいっぱいで顔がいつもより強ばっていたと後で友達に言われました。


その試合も、その次の試合も勝ってくれて私の高校はベスト4までいってくれました。
その度、メッセージで「ありがとう」『お疲れさまでした』というやり取りをしました。

3位決定戦で惜しくも破れてしまいましたが、
そのあともメッセージのやり取りが続いて、
一緒に花火をする事になって、そこで彼から告白されて付き合うことになりました。

あとから聞いた話ですが、
彼は応援団にいる時の私の笑顔と優しさに惹かれてくれたようです。
それを聞いて彼のことがさらに大好きになりました。


そんな彼とはもうすぐ2ヶ月記念日を迎えます。

written by あいす

エピソード投稿者

あいす

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