これは、私の初恋のお話です。
私には小学校1年生のから中学3年生まで初めて自分から好きになった人がいます。
男の子の名前は、匠(たくみくん)。
匠くんと仲良くなったきっかけは、名簿の席が前後だったからです。
そして、私に弟がいて、その弟と匠くんと同じサッカーチームにいました。
だからなのか、お互いの家に行き来するほど仲が良かったのです。
ですが、匠くんとは、小学校1年生の時にしか同じクラスにはなれませんでした。それでも、お互いの家に行ったりしていました。
ですが、小学校4年生の頃、匠くんが、私以外の女の子とは話していない。むしろクラスで本を読む一匹狼だと知ったのです。
私からしたら、驚きでした。
だって、私といる時はずっと笑顔で話していたから。
私が匠くんのクラスまで行き、話しかけるといつもの匠くんでした。
でも、周りの女子からは、『クールで、ミステリアス』と思われていたようです。周りからも「匠くんと話せていいな」と言われることが多かったです。
そこで、匠くんが女の子たちにモテていることを知ったのです。
私は、その時に他の女の子と仲良くして欲しくないなあって思ってました。たぶん、この時に匠くんのことが好きだって自覚したんだと思います。
そこからは、特に進展もなく、お互い一緒に帰ったり家に行ったりしていました。それから年月は経ち、小学校6年生の頃です。
仲の良かった同じグループの女の子の結(ゆい)ちゃんと言う女の子が、「私、匠くんが好き。だから、協力して!」と言われました。
とても、とても嫌でした。結ちゃんと匠くんが両思いになるなんて。って、でも、当時の私には、結ちゃんはとても大事な友達で、馬鹿な私は、協力してしまったのです。
そこからは結ちゃんをつれて、匠くんのクラスに行き、一緒に話したり(主に仲介役)、廊下で匠くんと結ちゃんがすれ違ったら、結ちゃんを押して、匠くんに当当てたり...と。
それでも、匠くんは、結ちゃんが話しかけても、頷くだけで、自分から口を開くのは、私に対してだけでした。
結ちゃんは、それを気に匠くんとのことを諦めたみたいです。
そのまま、私は匠くんに告白することもなく小学校卒業しました。
そして、卒業してから数日後、親友のりっちゃん(唯一、私が匠くんのことが好きだと知っていた子)と遊んでいた時です。
りっちゃんと話の流れで恋バナをしていたら、「匠くんって、好きな人いるらしいよ!」と言われました。
内心、焦ってヒヤヒヤしました。結ちゃんかな?でも結ちゃんは諦めたって言ってたしと1人で混乱していたら、りっちゃんが笑顔で私を見ていました。
なんだろうと思っていたら、「匠くん、あんたのことがずっと好きなんだって!」って言われました。
その時の嬉しさは言葉に言い表せませんでした。
ただ、その言葉は、匠くん本人が口にしていたのかは、分かりませんでした。
周りの女の子たちがついた、嘘なのかも知れません。
そんなモヤモヤとした気持ちを抱えたまま私は、中学から匠くんとは違う学校に通いました。
匠くんとは、週に3回ほど習い事(そろばん)が一緒で、席も隣通しでした。
りっちゃんの言葉がずっと匠くんに会う度に思い出していたのですが、私が意識しすぎて、匠くんが話しかけても目を合わせられず(目が合うと恥ずかしすぎて顔を真っ赤にしてしまう)、素っ気ない態度しかとれませんでした。
話すことと言えば、ふとした時に「彼女いないの?」と匠くんに聞くくらいで、その度に匠くんはいつも「いないよ。」と答えていました。
そんな少しギクシャクとした関係が中学校3年生まで続き、気がつけば高校受験シーズンになっていました。
匠くんに「高校はどうするの?」と聞くと「寮のある学校に6年間通う」と言われました。
なんでも専門の学校らしく、実家からは程遠いかったのです。
私は、そのまま匠くんには思いを伝えず、匠くんも何も言わないまま、中学を卒業しました。それと同時に習い事もお互いに辞めてしまったのです。
そのまま匠くんとは関係が終わってしまいました。
もし、高校の話をした時に「連絡先教えて!」とか最後に勇気を出して「好きです!」と告白していれば、何か変わっていたのかな。
もし、小学校の時に告白していたら...と過去を振り返ってしまうことがあります。
それから他の方ともお付き合いしましたが、匠くんのように自分からめちゃくちゃ好きになったことは正直ありません。
今となっては、切なく淡い恋のいい思い出です。
ただ、もし、今、匠くんと会えたなら、もう一度ちゃんと告白をして初恋に終止符を打ちたいです。(今となっては、匠くんに対して恋心はありません)
そして、あの時の匠くんの本当の気持ちを知りたいとも思います。
written by あーちゃ
Sponsored Link
よろしくお願い致します。