不器用なプロポーズ

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現在、付き合っている彼とは同じチームのなかで仕事をしていました。
彼が先頭に立ち、わたしはその右腕として彼を補佐するような役目です。
チームの仲間に気を遣わせたくない気持ちから、付き合っていることは周りには秘密にしていましたが、そろそろ30歳になるわたしには、少し結婚を焦る気持ちもありました。
しかし彼はチームを引っ張るリーダー、責任感が強くいろんな後輩達に慕われておりましたが、不器用な性格で、仕事とプライベートの同時進行ができるタイプではありません。さらにチーム内での恋愛なので、周りには言えず。仕事は忙しく、もやもやした状態のまま作業をこなすだけの日々もありました。

1年後、チームとしての仕事にやっと区切りがつき解散を迎え、二人で打ち上げを兼ねて温泉旅行に出かけました。
「せっかくの打ち上げだから...」という理由で奮発して高級旅館へ宿泊。美味しそうな夕食に見とれていると、彼からお揃いのブレスレットを渡されました。
「指輪のサイズが分からなくて....」
「本当はもっとかっこよくやりたかったんだけど」
「結婚したいと思ったんだけど、どうかな?」
まだご飯を食べる前に突然の一言。
わたしは驚きで声が出ず、あまりの不器用さに笑い泣き。思わず下手くそ、と言ってしまいました(笑)
それでも、チームを引っ張りながらもちゃんとわたしとの未来を考えてくれていた彼に感謝しています。今では幸せに過ごしています。

written by あんみつ

エピソード投稿者

あんみつ

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