二人三脚

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僕の高校には体育祭で男女二人三脚障害リレーがある。男女で密着する二人三脚は照れや恥ずかしさで、素直になれない男子には不人気な競技だった。ジャンケンに負けエントリーされた僕も少し憂鬱でした。
当日の朝、二人三脚で僕のパートナーの女子が熱を出して学校を休んだとの連絡。そこへ片想い中の彼女が「私が代走することになったんだ〜。私ニブイから絶対転ぶけどよろしく 笑」と言いながら突然現れたのです。僕は平静を装い「お、おぉ」と返事するのが精一杯。彼女は体育祭の委員だったので責任感からの代走だったと思います。しかし僕は心の中で雄叫びをあげガッツポーズをしていました。
いざ競技が始まり僕の左脚と彼女の右脚が結ばれました。この時点で僕は密着側の腕をどうしてよいか困っていると、彼女は冷静に「女子は男子の腰、男子は女子の肩に手を置くのが正解じゃない?」と僕の腰に手をやりました。僕も彼女の肩に手を置き 順番を待つ微妙な時間。彼女の細い肩の感触に手が震えないように、顔が赤くならないように必死なのに、いつもと変わらない彼女に少し寂しさも感じながら…。結局僕達は一度も転ぶこと無く、しかもなかなかの速さで走りリレーを盛り上げました。ゴール直後「転ばなくて良かったねー!私達凄くない?!」と満面の笑みで隣の僕を見上げた彼女。思わず抱きしめそうになったのを必死に我慢しました 笑。
その時に撮られた写真、僕は恥ずかしいほどに幸せそうな顔をしています。後から友達に散々からかわれました。

その後しばらくして彼女とは付き合うことになり良い思い出です。あの時の写真は宝物になっています。

written by まろお

エピソード投稿者

まろお

男性 投稿エピ 8

全てのエピソードは高校時代から付き合っている彼女との話です。近く結婚する事になり、以前からこのサイトをよく見てる彼女へのサプライズに投稿しました。