遠距離の前に

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私にはサッカーをしている年上彼氏がいます。
その彼はサッカーの関係で転校することが決まっていました。
彼が転校する1週間前にお互いに忙しくすれ違うことが多くなっていて彼の方から距離を置きたいと言われました。連絡は一切取らず、学校でもろくに顔を合わせないまま彼が学校に来る最後の日がきてしまいました。
私はこの期間絶対に泣かないと決めていたのですが、いざとなると悲しく、寂しくて学校で泣いてしまいました。
それを見かねた友達が彼のクラスまで行って、彼に私が保健室で待っているから会ってくれませんか?と会うタイミングを作ってくれました。

いざ放課後になってずっと保健室で待っていましたが一向に彼は現れませんでした。彼の友達が保健室の私に今日は忙しくて会えそうにないと伝えてほしいという彼のメッセージを伝えにきてくれました。
私は諦めて帰ろうとしたのですが、もしかしたら来てくれるかもと期待していた私はやはり保健室から出ることができませんでした。
それから、保健室の窓の外を見ていると用事を終えて帰ろうと歩いている彼と目が合ってしまいました。

私はすぐさま目をそらしてしまいました。
もしかしたらまだ来てくれると期待していた私はショックで涙を抑えることができずに1人で泣いていました。もうこの関係が終わってしまうそんなことが頭によぎっていました。

そんなとき、保健室のドアをノックの音と同時に入ってきたのはさっき帰ったはずの彼でした。
彼は泣きじゃくっている私を見つけるとすぐさま隣に駆けつけてくれ、私を抱き寄せながら何度もごめんね、と繰り返していました。
私が落ち着くまでずっと隣で手を繋ぎ、抱き寄せてくれていました。

まさか来てくれると思ってなかったので、うれしくてまた涙が出そうになりました。
どんなに彼自身が大変でも私のところへ駆けつけてくれた彼にまた惚れ直しました。

そして今は遠距離がスタートしましたが、お互いに協力しあってなんとか続いています。

written by ティ

エピソード投稿者

ティ

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