忘れられないあの雨の日

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私が高校生のときのお話です。彼氏は他校の野球部。遠距離恋愛中の彼の口癖は「○○(私)が見に来てくれたら俺絶対ホームラン打てる」。
そう何度も言ってくれてたのですが、自分も野球部なので休みが少なかったことや
電車を4時間程乗らなければ試合を見に行くことが出来ないほどの遠距離だったので、なかなか見に行くことが出来ませんでした。
8ヵ月記念日を目前に控えたある日、彼の試合がある日と私のオフが重なって試合を見に行けることになりました。その日の朝、生憎の雨。試合はもしかしたら中止…でも朝5時に家を出なければ彼の試合には間に合いません。
中止になるかもしれない、でも行かないで試合が行われたら私は絶対に後悔する。
そう思い、雨の中試合会場に向かいました。
「神様、一生のお願いです!晴れて試合させてください!」移動中ずっと祈ってました(笑)
すると球場が近づくにつれ晴れ間も見え、試合が行われることが決定しました。
私はそこに安心して、やっと彼の野球してる姿が見れる!!と嬉しくてもうすでに泣きそうでした(笑)
試合が始まると雨が強まってきてしまい、びしょ濡れになりながら彼のチームを応援。彼の「○○が見に来たらホームラン打てる」の言葉を私は信じていましたが、彼はこの試合不調で、5回までノーヒット。彼のチームは大幅にリードしていたものの試合が中断するほど雨も強まり、「やっぱり試合中止になっちゃうかな、、見にこない方が彼くん打てたかな、、」と悲しくなりました。
その後雨も弱まりしばらくして試合は再開されました。9-0で迎えた6回の裏、あと1点取るとコールドゲームで彼のチームの勝利が決まります。しかし、ツーアウト。そして彼に打席が回ってきました。「ここでホームラン打って、コールド勝ち決めてくれたら…」そんなことが頭をよぎった瞬間でした。
カキーン!!
打球は外野スタンドに飛び込み、コールド勝ちを決める劇的なホームランでした。
私はあの瞬間を今でも鮮明に思い出せるほど、忘れられない雨の日のホームラン。

「○○が見に来てくれたら俺絶対ホームラン打てる」そんな冗談のような彼の口癖。
本当にホームラン打っちゃうなんて運命だと思いました(笑)

彼とはその後別れてしまいましたが
高校野球を見る度にこの出来事を思い出します。
素敵な思い出を作ってくれた彼には感謝しています‪︎❤︎‪︎

written by ぷーさん

エピソード投稿者

ぷーさん

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