クールな後輩との2人だけの秘密

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これは私が大学2年生の時のことです。

私のバイト先の飲食店はパートナーシップでやっていて、私のパートナーは1つ下の後輩くん、バイト内でも1番と言われるイケメンの「やす」でした。やすはわりとクール目で大人しい「Theいい子」な後輩で、パートナーというのもあってか私には親しく接してくれて私もそんな彼を後輩として可愛がっていました。

その頃の私は同級生で1年以上付き合っていた彼氏がいたのですが、あまり上手くいっていませんでした。
夏休みに入って、バイト先の飲み会でそのうやむやを晴らすように酒を飲み、その時の彼氏の不満や愚痴を吐くようにみんなに話していました。
「私がいないところで元カノと2人で遊びに行っていたことや、LINEをしていたこと」
その事を話すと私は今まで我慢していたことが溢れたのか涙が溢れてしまい、少し風に当たると言って席を外しました。

私はお店の外で溢れる涙を止めようにも止められず、1人泣きながら座っていると
「大丈夫ですか?」
と、やすがお水と上着を持って駆けつけて来てくれました。
上着をかけてくれたり、お水を飲ませてくれたりと私をなんとか落ち着かせてくれました。
「先輩、大丈夫ですか?」
やすはとても心配してくれているのに
「大丈夫だよ、気にしないで。」
と、先輩だからと強がっていました。
すると隣に座ったやすは、優しく私を抱きしめて
「無理しなくていいんです。俺には話してくれてもいいでしょ?」
彼の顔はよく見えませんでしたが、彼の心臓がドキドキ高鳴っているのだけは分かりました。
そう言われて私は、泣きながら今まで我慢していたこと全てをやすに話しました。
話している時も抱きしめたままで、背中をさすってくれたり、うんうんと話を聞いてくれてやすの優しさに私もとても安心しました。
落ち着いてくると私も我に返り、抱きしめられている状況が恥ずかしくなって
「やす、もう大丈夫だよ。落ち着いたから」
と言っても離してくれず
「...俺にだけで...」
「え?」
「俺にだけ話してください。あこさんの話なんでも聞きます。俺だけにして欲しいんです。」
いつもはクールな彼が顔を真っ赤にして必死になっている姿を見て年下らしく可愛いとこもあるなと思いました。

この出来事の後、彼氏と元カノの浮気が発覚し意を決して彼氏と別れを告げました。
不満があったとはいえ大好きだった彼との別れはやはり悲しくて何度も何度も泣きました。
バイト先のみんなにもその事を言うと
「よく頑張ったね、幸せになってね」
と言ってもらい、次に向けて頑張ろうと自分磨きを始めました。
やすともその後はバイトのパートナーとしてはもちろん、プライベートで遊ぶ仲になりました。
それから1ヶ月後、2人で遊びに行った時のこと
「俺はあこさんを悲しませるようなことはしません。あこさんとパートナーになってからずっと見てました。俺が幸せにしたいです。」
やすの告白で私達は付き合うことになりました。
そんな彼ともう少しで1年。
とても幸せな毎日を送っています。
あの時の出来事は今でも2人だけの秘密です。

written by あこ

エピソード投稿者

あこ

女性 投稿エピ 1

大学3年生です。 恋愛もの、ドキドキするもの大好きです。 年下彼氏と幸せな毎日送っています。