高校三年生最後の文化祭での思い出です。私は当時好きな人がいました。一年生の時に仲良くなったもののその後クラスは離れラインだけが続いていました。挨拶もすることもなくそれぞれで高校生活を送っていました。彼はかっこよくてクラスでも、目立つタイプ、私は正反対でした。文化祭準備の時一緒に外でペンキ塗りの作業をしていた友達が急に部活があると言っていなくなり私は一人で作業をすることになりました。大道具を作る作業で一人では大変なものでした。だれか呼んでくれるのかと思いきや誰も来ず、携帯も置いてきてしまい連絡もできず結局一人でこなしました。教室に戻ると私が作業していたことは伝わっておらず、その作業は明日やろうとさっき決まったとまで言われ悲しくて仕方ありませんでした。周りの友達も私が泣きそうなのには気づいてくれませんでした。その日の帰り、駐輪場で自転車を準備していると彼が同じタイミングでやってきました。泣きそうになっていたので顔を思わず背けると肩を叩いてきて、ばいばいと励ますように目を合わせて言ってくれました。悲しんでいる自分に気づいてくれ言ってくれたその一言で悲しい涙が嬉し涙に変わりました。恋は叶わなかったけどその時救ってもらえて今も感謝しています。
written by むぎ
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