部長の仕事が死ぬほど楽しかった日の話

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私は演劇部の部長をやっています。そして私の好きな人も軽音部の部長です。彼はギターも上手い上に成績もよく、私よりも仕事ができるイメージがありましたが、彼も初の部長で私たちはクラスメイト同士、情報共有をしながら仕事をしています。

ある日、文化祭で吊るす懸垂幕の布をいつ生徒会に取りに行くのか分からず、彼と相談していました。
結局彼が「放課後でよくね?」と言ったのですが一応二人で受け取り場所に行くことに。
すると受け取り場所の理科室は誰もおらず、シーンと静まり返ってました。
そこで冷静になった私はこう思いました。
「え、二人きりじゃん」
こんなラッキーあるの?と思いながらワクワクしつつ生徒会の人を探しましたが結局見つかりませんでした。

私は放課後改めて取りに行き、その日あるはずの会議の教室の前に行くと彼と遭遇しました。
彼は咳き込みながら両手で大きくバツを作り(「大丈夫かな……?」と内心思ってました)、会議が無いことを教えてくれました。優しいけど本当に大丈夫だったのかな……と思っていると、懸垂幕の話に。
「もう取りに行ったの?」
「うん。生徒会の人が渡してくれたよ」
「俺も行かないとダメかな〜?」と駄々っ子のようにごねたあと、彼は私に衝撃の一言を放ちました。

「ついてきてよ」

理科室で二人きりだった時以上にびっくりして、心臓が跳ね上がりました。
「でも私もう取りに行ったよ?」
「え〜お願い!怖いからさ〜」
全然引き下がる様子もなく、私は仕方なくついて行きました。(いや内心すごく嬉しくて飛び回りたいくらいだったのですが)
あの時、取りに行くタイミングを間違えてよかった……!と心の底から思いました……!

written by 雨音

エピソード投稿者

雨音

女性 投稿エピ 3

あまねです チョコが好き 諦めも大事ですよね