これは私の初恋の話です。
小学4年生の時、近所に住んでいて登校班で一緒の男の子から朝学校に行く途中、『バスケやらない?』と誘われました。
彼は学校のミニバスに入っていてバスケを初めて4年経つ。噂では相当上手だと聞いていた。
なぜ私を誘ったのかは今でも不明だが、彼はその後もしつこく誘ってきた。
バスケとはまるで縁遠い生活をしてきた私には無理だと思っていた。
でも、あまりにも必死に誘ってくるものだから誘われて3ヶ月後、その子が通っているミニバスに見学に行くことにした。
私はここで初めて彼のバスケをする姿を見た。
いつもと違う彼の姿にいつの間にか心を奪われていた。と、同時に私もこんなふうにかっこよくバスケをしてみたいと思った。
それから私は弟も引っ張ってミニバスに入ることを決めた。
辛い練習も沢山あった、けれど仲間がいたから彼がいたから頑張れた。
ミニバスに入るとさらに彼との仲も深まり登校班ではいつもバスケ談議に花を咲かせていた。
そして、ミニバスに入って2年後
6年生の冬、彼から1枚の手紙を貰った。
そこには『好きです。付き合ってください。』と書かれていた。
あの日からずっと追いかけてきた彼にやっと思いが伝えられる。そう思った。
私はすぐに返事の手紙を書き付き合うことになった。
私達は文通を始めた。
毎日バスケの練習後こっそり会って手紙を渡しあった。内容は学校であったこととか他愛もないことだけど文面の最後には必ず『大好きだよ』って互いに書いていた。
付き合い始めて3ヶ月
私たちは近くのスポーツセンターにデート?と評してバスケをしに行った。
その帰り家まで送って貰うと彼はじゃあねといって背を向けて帰っていった
でも、その日の私は何か違っていて、帰る彼の背中に向け『○○○!だいすきだよ!』って大声で言った。彼は驚いた顔をしていたがすぐにいつもの笑顔に戻って『俺もだいすき!』と言ってくれた。
あの日の自分はこれまでの人生で1番勇気を出した日だと思う。
5年たった今、彼とは中学に上がると同時に別れたがこの時のことはこれから先もずっと忘れないと思う。
そして彼との文通した手紙もきっと捨てられないと思う。
だって今でも彼のことを忘れられないから
written by 抹茶子さん
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