思わせぶりな彼

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高校三年生の時出会った男の子の話です。きっかけは、彼が隣の席に座ったことでした。共通の趣味が多くすぐ意気投合していて、当時抜けているところがあった私は、よくいじられたりもしました。
それでも、人当たりのいい彼のことを、気づいたら好きになっていました。
何かと教室で二人きりになることが多く、その時は勉強したり話したりして過ごしていることが多かった気がします。二人になると恋バナすることもあるわけで、今回も例外ではありませんでした。彼の方が「好きな人はいるの?」と聞いてきたのです。その時どんな返事をして、それに対し彼がどんな顔をしていたかはわかりません。
それから数ヶ月後、受験も終わり、卒業が迫りました。「大丈夫、きっと脈アリだよ!」と友達に背中を押されて、告白しようと決意した私は、卒業式当日「話がある」と彼を呼び出そうとしました。
しかし彼は、「悪い、家族待たせてるから」とはぐらかし、私の話を聞く前に帰ってしまったのです。
その後彼からメッセージが届いたのですが、いつものような口調で「またどこかで会えるといいな」と表示されていました。

告白もさせてくれなかったのにそんなことを言う彼は、あまりに残酷だと思いました。

written by ふぉるて

エピソード投稿者

ふぉるて

女性 投稿エピ 3