逢いたい

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小学生の頃からずっと一緒にダンスをしている幼なじみの男の子がいました。
その子はカッコよくて身長も高いのですが、あまり女の子と接するのを好まず、せっかくモテモテなのに女の子に対していつも素っ気ない態度を取っていました。
そんな彼でしたが私にだけは不器用ながらも優しくいつも味方でいてくれました。
私が泣けばすっ飛んできて黙って隣にいてくれる。私が笑ってる時はどんなくだらない話でも付き合ってくれました。
そんな時間がこの先もずっと続くと思っていました。
お互いが大学生になり1年が過ぎた頃、彼に末期の癌が宣告されました。
私は1ミリも受け入れることが出来ずどんどん痩せていく彼を見るのが辛くて毎日泣いていました。
そして、彼が空に昇った後。共通の友人から彼から預かったという手紙を受け取りました。
そこには初めて会った日からずっと私のことを好きでいてくれたことが記されていました。
それを読んだ時涙が溢れ出てきました。
あぁ私彼が好きだったんだと。
いつも周りに茶化されても、本気で恋愛感情は無いと思ってたし、彼もそうだと思っていたのです。
ただお互いのことを理解していて、支え合える仲だと思っていたのです。

きっと私も初めて会った時から彼が好きだったのです。

彼の死を受け入れるにはまだまだ時間が必要ですがいつか私が空に昇る時には空の上で笑って話せたらと思います。

written by popo

エピソード投稿者

popo

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