嫌いになれない。

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これは私が中学生のころ
好きになった彼のお話です。
彼はクラスのムードメーカーでしたが
私はあまり発言するタイプではなく、
彼がクラスを笑いの渦に巻き込むのを
いつも尊敬の眼差しで見ていました
この気持ちが恋だと気がついたのは
中三の三学期です。中三で同じクラスになり
1.2学期は前後の席になった私たちは
彼のアットホームな雰囲気のお陰で
すぐに仲良くなりました。
楽しい男の子、と思っていましたが
三学期になり彼と席が離れ
運が悪いことに今度は私の親友と
前後になりました。実は親友も
彼のことが気になっていたのです。
2人はみるみる仲良くなり毎日が辛かったです。
そしてそのまま彼とはほとんど会話
することなく卒業式を迎えました。
私たちのクラスは卒業式のあと
送別会を企画していました。
その日はあいにくの雨で。女子が
それぞれみんな傘をさし、そこに男子が
自転車を押しながら相合傘する形で
会場まで向かうことになりました。
彼のことを思う女子はたくさんいて
みんなアピールしていたのですが、
私は何も言わず後ろの方を歩いていました。
すると彼が「ここ入れて!」と
私の横に入ってきました。しかも
それだけではなく私の背が低いのを
考慮して「俺が傘持つよ!」といって
傘まで持ってくれました。そして
会場に着くとそれぞれ男女別に席に
着きましたが、数人の男女があぶれて
しまい1テーブルだけ相席することになりました。私は遠くの女子テーブルにいたのですが
彼は私にこっちにくるようにゆってくれ、
しかも隣に座らせてきました。
正直緊張でごはんの味は覚えていませんが
途中誰にもバレないように手を握って
きたことは絶対に忘れません。
その後少しだけ付き合った私達でしたが
受験のためお互い好きなままお別れしました。
今は別々の大学で頑張っていますが
またいつか一緒になれる日を待っています。

written by あさこ

エピソード投稿者

あさこ

秘密 投稿エピ 1