運命の教科書

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中学校入学式で、私は1人の男の子(A君)に一目惚れしました。本当に顔がタイプで、顔だけじゃなくて、彼は性格も大人っぽくて、モテていたと言うわけではないのですが私にとってはすごく魅力的な人でした。しかし、まだ当時中学1年生だった私は何も行動起こせないまま時が過ぎ中学を卒業してしまいました。中学では一度も同じクラスになれず、関わる機会も全くありませんでした。ただ、Instagramや Twitterは相互にフォローをしていて、顔見知りではありました。高校は別々で、このまま交わらない道を進んでいくものだと思っていました。そして私達が高校3年生になった時、私は偶然道でA君とすれ違いました。昔より背も伸びて、とてもかっこよくなっていて、ああやっぱりあの時勇気を出して行動していればよかったなあ、と強く後悔しました。もちろん挨拶などをすることはなかったです。その何ヶ月後か、私たちは大学生になりました。私は文系だったのですが、大学で数ⅲの授業があり、数ⅲを履修したことのない私にはチンプンカンプンで、高校で履修していた人に教科書を貰おうと思い、Instagramのストーリーで教科書をくれる人を募集しました。そうしたら、なんとA君からDMで、あげられるよ、と連絡が来たのです。また、話してみると、大学の最寄り駅が隣だったので、A君の大学の最寄り駅で待ち合わせして教科書を貰うついでに一緒にご飯を食べることになりました。そして当日、久しぶりに会ったA君はやっぱりかっこよくて、そして優しくて、私はすぐにまた恋に落ちました。それから連絡をとるようになって、2人で遊びに行こうと言われ、何度かデートを重ねました。3度目のデートの帰り際、彼は私を静かな公園に連れて行ってくれました。そしてそこで彼は、少し照れながら、「控えめに言って好きだから、付き合ってほしい」と言いました。私はもちろんオッケーして、今は幸せな日々を送っています。普段は大人っぽい彼が照れながら精一杯してくれた告白は一生忘れません?

written by ナノコ

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ナノコ

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