譲れないこと

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ある時、彼のバイトが終わるのを待って、夕方頃からドライブデートを楽しんでいました。
地元から40分ほどの海の近くを走りながら、夜景を楽しんでいると、追い越していった車の窓からかわいいゴールデンレトリーバーが顔を出しているのが見えました。
お互いに「かわいいねぇ〜」と言った事をきっかけに、話はいつか犬を飼えたら何をしたいか...に発展していきました。
その中で私が「ゴールデンに抱きついて寝てみたい!」と言った時でした。一瞬考え込んだ彼が
「あのさ?その寝てみたいって言うのは1回だけ?」とよく分からない質問をしてきました。
頭に?が浮かんだものの、私がその時イメージしていた、フローリングでゴールデンと一緒にゴロゴロしながらお昼寝をするイメージを彼に伝えました。だから、回数で言えば1回だけではないにしても、毎日できることではないことも。
そこまで言うと彼は何故かとても安心した様子で、満足そうに「そっか、そっか!」と繰り返していました。
その時は頑なに理由を教えてくれなかったものの、帰り道にコンビニに立ち寄って購入したお酒を彼に飲ませると少しずつ白状してくれました。
「いや、だってさ?寝る時だってお前の隣は俺がいいし、例えかわいいワンコでも譲る気ないからさ」
「どんなにかわいいワンコ飼ったって、俺にとっての1番はお前だからさ」と...
私は、私を真ん中にして寝るという考えはないのか笑とちょっと考えましたが、何も言わずに車を運転し続けました。
後日、お酒の抜けた彼に「あの時のセリフをもう1回!.。゚+.(*゚▽゚*)゚+.゚」と頼んでみましたが、「ばーか」と言って逃げられてしました。

written by あや

エピソード投稿者

あや

投稿エピ 8