今でも思い出す親友

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大学生の頃のことです。
県外の大学で知り合いがほとんどいない大学だったため、同じ高校だった男の子と一緒にいる時間が増えました。同じサークルにも入り趣味も似ていたことから、ほぼ毎日一緒にいるようになり、あまり友人が多くない私にとっては珍しことなのですが、彼には何でも話せ、楽しく素で入れる親友になっていました。一緒に夜中に散歩へ行ったり広い校内を探検したり。彼とは子供同士のように楽しめました。

彼は好奇心旺盛で行動力があり、他の人とどこか違いました。私とは違いとても社交的で、誰とでも仲良くなれ、かつリーダーとして周りが楽しんでいるかなどを考えられる性格で私も尊敬していました。
私は彼に恋愛相談をしていましたし、私の好きな人とのなかもとりもってくれたりしました。

そんな中、彼が1ヶ月間中央アジアへ旅に行く、と言い、旅立ちました。
その間、ほぼ毎日一緒にいた私は寂しさを感じながらも恋愛感情はなかったので普通に過ごしていました。
1ヶ月後に彼が帰国し、旅の話も聞きたいとご飯に行く約束をしました。
ご飯中も普通に話し、私のマンションまで送ってくれ、それぞれまた明日ねと言いながら帰りました。
するとその15分後くらいに彼から突然電話が。
「話したいことがあるからマンションの下に降りてきてくれない?」と。
何かあったのかと私は急いでマンションの下に会いに行きました。
彼に「どうしたの?」と聞くと、彼は真剣な顔で私に話し始めました。
「ずっと、リオのことが好きだった。友達としか思われていないとわかっていたから言わなかった。でも、海外に行って、日本とは全く違うところで過ごし、ある時何もないところで星空を眺めていた時、この景色をりおと見ていたい、と強く思った。そう思ったら、この気持ちは伝えないと、と思ったんだ。」
私は彼がそんなふうに思ってくれたと全く知らなかったので、とても驚き、恋愛的に見たことがなかったので、
「とても良い友達だと思っている。少し考えさせてほしい。」と伝えました。
その後、やっぱり友達として過ごしてきたのでそういう目で見られない、と思い、断りました。 
その時も、「りおが適当な気持ちで恋愛をする人じゃないから、友達の今は付き合えないだろうなとわかっていた。俺が言いたかった。真剣に考えてくれて、ありがとう。」と言ってくれました。

それからも友人関係は普通に続いていましたが、その後互いに関心の持つものの方向が変わり社会人になり、疎遠になってしまいました。

でも、告白を断って少したってから、なぜ付き合わなかったのだろうととても後悔をします。

成長した今だからこそ感じることですが、あんなに思いやりがあり、周りを気遣うことができ、気持ちを真摯に伝えてくれ、行動力もあるような人として素敵な人とは、生きていく中でもなかなか出会うことができないだろうな、と思います。
あの時、付き合っていたら人生違ったのかもなぁ。。

written by ラテ

エピソード投稿者

ラテ

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