たった一人

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幼稚園の頃から中学校まで一緒の男の子がいました。小学校までは仲良く遊んでいましたが中学校入ってお互い意識して話す事も無くなってしまいました。

皆んなに人気の彼だったですが、毎年バレンタインだけは頑張って渡していました。
毎回お返しも返してくれてそれが唯一嬉しかったです。

中学校の時クラスの人達からイジメられる様になって、でも負けたくなくて休まず行ってましたが辛かったです。

体育の時、2クラス合同のドッジボール中に男子の方にボールが飛んでいき、私が取りにいくと男子達から「思いっきりぶつけてやれ!」「顔面狙え!」など聞こえて来ました。野球部の男の子にボールを渡しています。

私は「...くだらない。もう...どうでもいいや」と諦めて立ち尽くしていました。

すると彼がパッと走って来て、その野球部の男の子からボールを奪って私にボールを転がして返してくれたのです。

彼は皆んなに「おい!何してんだよ!」っと責められると「うるせえ!」と怒ってくれました。
私は彼がたった一人で、皆んなから庇ってくれた事がすごく嬉しかったです。彼のお陰で中学校を卒業する事が出来ました。

クラスも違うし、そのままお礼も言えなかったけど、嬉しかった。

一生忘れないし、もし同じような状況があったら私も立ち向かえる人になろうと思いました。

私の初恋で6年間片思いして、本当に幸せでした。

written by なな

エピソード投稿者

なな

秘密 投稿エピ 1