だいすきでした。

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私が彼が出会ったのは私が中学生の時でした。
彼は私が習い事で通う劇場のスタッフさんでした。私は人見知りであまり大人の男の人が得意では無かったです。それに12歳も年の差があったので恋人というより兄弟、へたしたら親子のような関係でした。
しかし、私のなかで彼への思いがはっきりと変わる出来事があったのです。
それは芝居の発表会の直前で立て続けに稽古がある時期の事でした。
なかなか演出家さんの思うような芝居が出来ず稽古場の外で泣いていると彼が私を見つけに来てくれたのです。
「大丈夫、頑張ってるの分かってるから。ちょっと疲れちゃったな?休憩しようか」
とジュースを買ってきてくれました。
彼の優しさが身に染みて大好きになりました。
それからずっと連絡をとっていてお出かけに連れて行って貰ったりもしていました。

ですがある日結婚する事を告げられました。
結婚式に出席して欲しいとも。
しばらく泣き暮らしました。今から告白したら間に合うかなと思いもしましたが彼と会うのが辛くて会わずにいたら結婚式の日になってしまいました。
ですが結婚式で見た彼の笑顔と奥様の幸せそうな顔が私の初恋を終わらせました。
私には彼にこの笑顔は導けないやと思うと私も心からお祝い出来ました。

今では連絡もとっていませんが私の大事な大事な初恋です。

written by もも

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もも

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