小さな小さな恋の思い出

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私が中2の時の話です。

同じクラスの男の子を大好きになりました。
その人は見た目が爽やかで、賢くて優しいのにひょうきんでいつもクラスを沸かせていて、男女問わず人気者でした。

私は喋ったこともない内からもう夢中で、アイドルでも見るように毎日見つめてました。

そうして見つめていると彼も気が付くので自然と目が合うようになりました。
本当に毎日。

私は恥ずかしくて、話しかけたりするのはますます不可能に思えました。

彼の方は照れてるような気まずいような感じでした。
私の気持ちも多分分かってたと思います。

もう毎日胸がいっぱいなのにどうにも出来ないし何も進まない。

「少女漫画だったら街でバッタリ出逢ってカラオケに行ったりするのにな〜…。

歌の練習しとこうかな?」

なんて考えるぐらい阿保乙女でした。


結論から言うとまぁ完全に片思いでしたが、ひとつだけ、心に残ってることがあります。

ある日、クラス全員でモニュメントみたいなのを共同制作することになり彼と同じ班になりました。

4人1組で机を向かい合わせに組む際、私の正面がたまたま彼だったんです。

好きな人が目の前に座ってる状況に嬉しい反面緊張しまくりでした。

彼は横の男子と喋りながら作業してましたが、
あるタイミングでその男子と私の横の女子が同時に席を立ちました。

なんと私と彼の2人きりです。

私は嬉しいやら恥ずかしいやらで顔も上げられません。

『うわ〜〜〜 いつも見てる癖に何も言わないとか思ってるかな どうしようどうしよう』とテンパっていたら、

彼が私のノルマ分のパーツをひとつだけ取って、のりを付けてくれたんです。
ちょっと気まずそうに「はい。」と言いながら。

私はこの時本当にびっくりしました。
そしてとても嬉しかったです。

別にそそくさと席を立つことだって出来るんですよ。皆立ち歩いていたし。
まして手伝う必要なんてないのに。

本当に些細なことだったけど、私は彼の人柄にとても感動しました。

今でも忘れられない思い出です。

written by romi

エピソード投稿者

romi

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