私には中学3年生から専門学校卒業まで、ずっと好きだった年上のお兄さんがいました。
あまり「かっこいい」と周りから言われるタイプではなかった彼ですが、某ダンスボーカルグループのメンバーに似ていて、私は彼を好きになったと同時にそのグループにハマりました。
ほぼ毎日会っていたのに、私が20歳のとき彼が就職しお互いに忙しく会うことが難しくなりました。
彼と離れて約1ヶ月経った頃、そのグループのライブがありました。好きなメンバーとなかなか会えなくなった彼を重ね、ライブ中に思わず泣いてしまう場面もありました。
彼を思い出さない日は無く、毎日会いたいと友達にこぼしていた1ヶ月でしたが、その日は限界でした。ライブから帰宅し、泣きながら眠りにつきました。次はいつ会えるかな、もしかしたらもう二度と会ってくれないのかなと考えて、翌日は悶々としながらバイトをしました。
そしてバイトの帰り、よく彼と寄った飲食店にふらっと入店しひとりで夕飯を食べていると隣の席に人が座りました。彼でした。笑って「元気?」と聞いてきました。近くに用事があり来ていたところに偶然私もいたらしいのです。驚きすぎて言葉も出ず、もっときちんとした格好でいれば良かったと後悔もしましたが、それ以上に久しぶりに彼の顔を見てとても安心したような気持ちでした。彼は当時も現在も恋人がいますが、そんな奇跡のようなタイミングで会えたことに、私は今でも運命を感じてしまいます。
written by ネリネ
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