さりげない優しさの先生

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私が中学3年生になる時、赴任してきた新人の先生。一目惚れでした。数学の先生だったので、授業後や放課後によく質問をしていました。
文化祭が終わると3年生は放課後に受験勉強会が始まりました。
1月末のあるとき、私の祖母が亡くなりました。数日後納棺のために早退し、納棺の儀が終わったら頃時計を見ると、勉強会終了まであと1時間以上あることに気が付きました。どうしても先生に会いたくなった私はダッシュで学校に向かいました。
戻ってきた私に先生は、ほぼ付きっきりで問題を教えてくれて、さらに時間が終わっても問題が解き終わるまで延長してまで教えてくれました。
勉強が終わって2人で昇降口に向かいながら、「生きている時はいつまでもいてくれると思っちゃうけど、突然いなくなっちゃうもんなんだよなぁ……」といったときのどこか切なそうな声はとても色濃く覚えています。
中学生と教師という立場なだけあって、告白は出来ませんでしたが、感謝の気持ちを込めて友人たちと先生が写った写真とメッセージを貼ったコルクボードをプレゼントしました。私はまだ子供ですが、いつか大人になって告白出来たらな、と思います。

written by @半濁音

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@半濁音

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