イニシエーションラブ

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去年の夏の話です。
私が高校二年生の頃、テスト期間中に放課後残って勉強していたら、野球部の子が部活動の勉強会をしていました。そこにいた1つ下の学年の男の子に一目惚れをしました。
そこから後輩に名前を聞いたり、Twitterを探してフォローをするようになりました。
すると、その男の子からTwitterのDMが来るようになって、LINEを交換することが出来ました。
そこから、電話をするようになり、学校で直接話すことは出来なかったけど、LINEで毎日話したりしてました 。
ですが、彼には他校の彼女がいたのです。
それを隠されていたことにショックで、お互い連絡は減っていきました。
それを知っていても、私は彼のことが大好きでした

ある日、彼が松葉杖をついていたので、久しぶりに連絡を取ると、手術をする。とのことでした。
それで思わず私はお見舞いに毎日のように行き、時間ギリギリまで一緒にいました。
無事手術を終えましたが、夜痛みに耐えられないと、私にLINEを送ってくれた時は、彼女よりも頼ってもらえた気がして、嬉しかったんです。
彼女がいても、好きでいれたらいいなんて思っていましたが、彼女になりたいと思うようになりました。
すると彼は、俺に彼女がいても、好きでいてくれてありがとう。いつの間にか、そんなお前が好きになりました。と、伝えてくれました。
彼は、彼女と別れ、無事退院しましたが、私達は告白するタイミングを逃してしまい、友達以上、恋人未満の期間が半年過ぎました。
年を越して、冬の彼の誕生日。
家に行くほど仲が良くなっていたので、その日もサプライズで、家族に協力してもらい、お家で隠れて待って、みんなでご飯をたべ、お祝いしました。
その日の帰り、私は彼に告白をし、無事付き合うことになりました。
それから約8ヶ月。2度目の手術、たくさんの喧嘩、思い出、試合の応援。
初めての経験だらけでした。本当に、この人と結婚するだろうと、何度も思いました。
今までの付き合いはなんだったんだろうと、思うほどに彼が好きでした。別れなんて、来ないと思ってました。
彼と出会って約1年。夏の終わりの日です。
些細なすれ違いの喧嘩で別れました。
私は彼が大好きでした。何度も何度も、よりを戻したいと話をしましたが、戻ることはありませんでした。
彼は、好きな人が出来たと言いました。
あとから知ったのですが、私を突き放すための嘘だったみたいです。
あれから約7ヶ月。卒業をし、とうとう会うことも無くなりました。彼とすごした去年のことを、何度も何度も思い出します。バレンタイン、ホワイトデー、試合、行事。別れてからしばらく学校に通えないほど落ち込んでいた私は、あれは、イニシエーションラブなんだなと、思えば、少しは、立ち直れました。
ですが、私は、たとえどんな人に出会おうとも、彼を超えるような存在は、一生居ないなと、今でも思います。
たとえ、好きにな人が出来ても、あの人に対する愛情とは、全く別物な気がしています。
彼が元気で、幸せなら、私も幸せです。

written by みな

エピソード投稿者

みな

投稿エピ 1