あれは私が中学2年生の時のことです。
私はテニス部に所属していてその日は近くの中学校で練習試合をしていました。
その日私はサーブをミスしてテニスコート横のグラウンドで練習しているサッカー部の方に飛んでいってしまいました。
急いで取りに行くと1人の男の子がボールを拾って渡してくれました。
なぜか私はその時の彼の顔が忘れられませんでしたが、学校も違う名前も知らない男の子。当然その後一度も会うことはありませんでした。
そして月日は流れ高校生になり、部活動勧誘でどの部活に入ろうか迷っていると1枚の紙を渡されました。見るとそれはサッカー部マネージャー募集の紙でその紙を渡してきたのはなんとあの日の彼でした。
私はもう運命だと思い、サッカー部マネージャーをすることを即決。(笑)
そして部活に入り自己紹介で彼が隣町の中学校出身であること、1つ上の先輩であることを知りました。
私は嬉しくて用事をみつけては先輩に話しかけたりしていましたがとても嬉しくてテンションの高い私とは反対にすごく素っ気ない態度でした。
それなのにもう1人のマネージャーとはとても楽しそうに話したりしていました。
私はとてもショックで何度も諦めようと思いましたが、先輩のことが大好きすぎて諦めることが出来ませんでした。
そんなときマネージャーも参加のゲーム大会があり私はその先輩のチームになりました。
そのゲームの中、私達は順調に勝ち進んでいましたが私がゴールを外し0点をとってしまい、逆転されて再会位に。先輩に申し訳なくて顔向けができませんでした。
そして当然責められるだろうと思っていたその時、先輩が「0点いいじゃん!笑わせてくれてありがとう!俺が優勝させるから任せといて!」というなり次々にゴールを決め、本当に優勝させてくれました。
私はいつも素っ気なかった先輩があんなことを言ってくれた嬉しさで涙が止まらず、その涙と一緒に私の口から溢れてしまいました。
「先輩、好きです。先輩は知らないかもしれないけど、中学生の時先輩を初めて見た日から好きでした。」
いきなり言ってしまって嫌われると思いましたが後悔はしませんでした。
ですが先輩の口から飛び出した言葉は思いがけないものでした。
「なんで先に言っちゃう?!俺が言おうと思ってたのに、」
溢れる涙がとまりませんでした。
あのとき諦めなくて本当によかった、心の底からそう思いました。
あとから聞いたとこですが、先輩も中学生だったあの日のことを覚えていて、高校の部活動勧誘で私をみかけ、話しかけるきっかけがほしかったもののシャイな彼にはそれができず、紙を渡すことが精一杯だったそうです。私が部活に入ってからの素っ気ない態度も照れくさくてのことだったと聞かされた時にはいつもかっこいい彼がとても可愛くみえてより一層好きが増しました。
先輩と引退まであと少し、全力でサポートしたいと思います!
written by ちろ
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