中学2年の冬。
席替えで後ろの席になったのは、あまり喋ったことのない男子でした。しかも女子一人の班で、少しガッカリしていました。
しかし喋ってみると、お互い共通の趣味を持っていて、だんだん仲良くなっていきました。
私が学校の生徒会副会長に立候補した時には、応援してくれたし、演説の前に緊張していた私を、面白い話をして和ませてくれました。
LINEも交換して、毎日お互い可愛い動物の写真や、心理テストなどで遊んだりしていました。
ある日、お母さんに八つ当たりで怒られて、兄妹にも言えず、泣きそうになっている時、LINEで彼から可愛い猫の動画が送られてきました。その動画を見て、涙が止まらなくなり、つい彼にそのことを愚痴ってしまいました。落ち着いてから、〈愚痴ってごめんね〉と送ったら、〈全然いいよ。一人でいるから、しんどくなるんだよ〉と、優しく言ってくれました。私はその言葉に、安心して、つい泣いてしまいました。ここから、私は彼のことが好きなんだと自覚しました。
しかし、再び席替えして、彼と離れてしまったから、彼からのLINEも来なくなり、私の方から送っても、会話が続かなくなり、心なしか対応も冷たくなりました。最終的に彼に嫌われてしまったと思い、毎日が辛かったです。さらに、彼がどこかへ引っ越してしまうという噂を耳にし、不安にもなりました。
それをある友達に相談したところ、あと二週間後に迫ったバレンタインで、想いを伝えることになりました。
バレンタイン当日、友達全員に配り終わったあと、彼に渡しに行こうとしますが、なかなか足が動きません。すると、友達が、彼にLINEして彼の家の近く、公園に来るように伝えました。しかし、怖くて足が進まなくて、私が公園に到着した時には、すでに20分くらい経っていました。
遅くなったし、帰ってしまっただろうと、公園の中を進んでいくと、そこには、寒そうにしながら待ってくれていた彼がいました。
なかなか勇気が出なくて、付き添いの友達に渡してもらいましたが、それでも彼は、笑顔で「ありがとう」と言ってくれました。
家に帰ってLINEを開くと、彼から、《そんな怖がらなくてもwww》と、1カ月ぶりにメッセージが来ていました。嬉しくて、安心して、今まで感じていた不安などを全て打ち明けました。嫌われたと思うと、苦しかったこと、気まずくなってた間も、いっぱいLINEしたかったと思ってたこと。全て伝えました。すると彼から、《今伝えたいことは、それだけ?》と、少しイジワルな質問が来ました。正直、言おうか迷ったけど、心を決めて《好きです》の4文字を送りました。彼からの返信は、《ありがとう》だけだったし、ふられたんだと思ったけど、私はすごい幸せでした。
1カ月後のホワイトデーの日、ちょうど次の生徒会の就任式で、再び私は、生徒会副会長として舞台の上に立っていました。そしてその横には、同じ生徒会副会長の彼もいます。私は今、とても幸せです。
ちなみに、ホワイトデーのお返しには、オシャレな小物入れに入ったクッキーや可愛いマシュマロをもらいました。 すごい嬉しかったです。
written by 百合
Sponsored Link