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あなたの為にいつまでも可愛くいたいって思うんです

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元になったエピソード

彼氏にはいつまでも可愛いと思っていて欲しいものですが、彼はお付き合いを始めた頃からお化粧や香水の匂いが好きではありませんでした。

一緒に歩いていても、強めに香水やお化粧をされている方が通り過ぎると、特に何か言うわけではないのですが、彼が急にとても渋そうな顔をするのでつい笑ってしまいます。

そんな私達の卒業した高校ではお化粧をして学校に行くのはご法度で、彼にすっぴんを散々見せていたので、高校を卒業してからも彼にすっぴんを見せるのはあまり苦ではなく、彼とのデートではもっぱらものすごくうすーいお化粧か、すっぴん姿でした(´ヮ`;)

しかし、猫と犬の動画ばかり見ていた彼が、最近になって急にメイク動画ばかりを見るようになったのです。どうもメイク動画を、というよりかは投稿しているYouTuberが気に入ったらしく関連して色々なメイク動画を見るようになったそう。

とはいえ、メイクなんて微塵も興味がなかった彼から「ハイライトが」、「下地が」、「マスカラが」と自らメイクの話をするようになり、焦った私は急いで彼が好きなYouTuberさんの動画を片っ端から再生しました。

ですが、簡単なメイクしかしてこなかった私が動画を見ただけで、急にプロ級にメイクの腕が上達することは...まぁ勿論なく、結局はいつも通りの姿で彼とのデートに向かいました。

デート中にやはりメイクの話が出たので、思い切って「私も...もっとメイク頑張ってした方がいい?」と聞いてみました。

彼は一緒きょとんとしていましたが、次の瞬間には吹き出して笑っていました。「最近やたら何かを気にしてるなと思えば、そんなことで悩んでたの?」と言ってから幼い子を慰める時の様に頭を撫でられ、また少し笑ってから「あのね」とひと区切りおいて話始めました。

「確かにYouTuberさんが面白くて最近メイク動画ばっかり見てるけど、やっぱりお化粧の匂いは苦手だし、お前はメイクしなくても充分可愛いんだから、メイクを頑張ってもっと可愛いくなったお前を他の男に見られるのはやだな」

なんか、すっごい良いように丸め込まれた気がしてふくれっ面な私の頬を彼に突っつかれながら、ならばお肌のケアだけはめっちゃ頑張ろうと心の中で誓いました。

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written by あや