紅葉の季節になると思い出します

    作者:とり乃から揚げ

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当時、私たちは28歳。
お互いメールを交わし、2人で会うことも度々ありましたが、また『お付き合い』をする仲ではありませんでした。
私は彼に惹かれており、彼からの印象も悪くなかったとは思います。

共通の趣味がカメラであり、秋に紅葉の写真を撮りに行こうという話になりました。
場所は都内の有名な庭園で、紅葉がとても綺麗で、夕方はライトアップされているという話でした。

当日は前日までの雨が嘘のように快晴で、15時頃は雲一つない青空でした。
有名どころなだけあり、庭園の紅葉はとても綺麗で、多くの観光客で賑わっていました。
お互い思い思いにカメラのシャッターを切り、景色を楽しみました。

そんな時、彼が自分の写真を撮ってくれる、と言ってくれました。
赤赤と茂る紅葉の前で撮影してもらい、私はお礼に銀杏の木の前で写真を撮りました。

また、17時をすぎると辺りは暗くなり、ライトアップがされました。
夜の庭園はまた格別ですが、私は夜の撮影の経験が少なく、彼に色々と教えてもらい撮影をしました。

その次のデートで、彼は撮影した写真を現像して持ってきてくれました。
渡されたのはデートの帰り道です。

その封筒の中に一言『付き合ってください』と添えられた手紙が入っていました。

あれから3年経ちますが、彼は今も隣にいます。
そして、毎年紅葉シーズンには同じ場所に写真を撮りに行っています。